「アンチエイジングという重圧」若さもお金で買える時代に生きる"昭和生まれ・40代女性"の苦悩

 「アンチエイジングという重圧」若さもお金で買える時代に生きる"昭和生まれ・40代女性"の苦悩
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井上敦子
井上敦子
2021-02-28
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アンチエイジングを選べる私たちの苦悩

考えてみれば老いを本格的に感じ始めた40代の私たちにとって、取り巻く環境はなかなかハードなものに思えます。「今の40代は若いよね!」と言われて嬉しいけれど、努力を求められている気がしてプレッシャーにもなる。一見するとアンチエイジングの選択肢が多くて、選べる幸せな時代にも見えるけれど、どう老いていくかを自分でコントロールできるなんて、実はすごい難問!ではいかと思うのです。

レーザーをあてたりボトックスを打ったりしないまでも、サプリメントを摂ったり、ヒップアップのエクササイズをしたり。アンチエイジングのために出来ることは山のようにあります。情報も溢れています。惜しまず努力をする?お金をかけてみる?それとも自然に任せてみる?…でも、どんな方法をとったらより幸せに歳を重ねていけるか?という問いへの答えは、そこにはないのです。

結局「幸せに歳を重ねる」ってどういうことなんだろう?

アンチエイジングのループにはまっていた少し前の自分を思い起こすと、実は不安の原因は別のところにあったのだということに最近気が付きました。それは、「これがあったら私は満たされる」という幻想にも似た考えです。

羨ましいから手に入れたい。失うのが怖いから保ちたい。そういった欲は本当にやっかいなものですが、アンチエイジングに限らず私たちが陥りやすい「満たされない病」なのではないでしょうか。欲しいものを得ても本質的には満たされないのだということに気が付くまで、その満たされない病は続いていきます。得たもの、持っているものは必ずいつか失うからです。失う不安がもっと何かを得なきゃ、という気持ちを掻き立ててしまうこともあるでしょう。若さは目に見えて失われていくから…よりやっかいですよね。

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