がんをはじめとした病により、それまで積み重ねてきたキャリアや夢が突然断ち切られてしまう。その喪失の大きさに、希望を見失っても不思議ではありません。
けれど、そこからもう一度、自分の足で立ち上がろうとする人たちがいます。本連載では、病を経験し、競技人生に一度区切りをつけながらも、再び“自分自身の道”を歩みはじめたアスリートたちの言葉を記録していきます。
インタビュアーを務めるのは、自身もステージ4のがんを経験し、「キャンサーロスト(病によって失われた機会や役割)」という概念を掲げて発信を続ける、一般社団法人がんチャレンジャー代表理事・花木裕介氏。執筆は、がん患者の傾聴カウンセリングを行い、自身もがん経験者でもあるライター・北林あいが担当。“当事者”としての視点で、アスリートたちの言葉に寄り添い、内面を掘り下げていきます。