人生中盤に考える「大切なものは何か?」人生の折り返し地点で私たちは何をすべきか【40代のリアル】
40代になると、ふとした時に人生について考えたり、この先残された時間をリアルに想像することが増えるように思います。「まだまだたくさんの選択肢や可能性がある」と感じたかと思えば、「もう人生の先が見えてきたかも」と感じることもある。若くもないけれどさほど老いてもいない私たちは、人生の踊り場で「今まで」と「この先」を見渡すようにしながら生きている。そんな風に感じます。今回はそんな40代に今一度、本当に大切にしたいものは何かを考えてみました。
焦りを感じる
人生の残りの時間がどれくらい残っているか?なんてことは、もちろん誰にも分かりません。でも40代くらいになると、その残りの時間が若い頃よりリアルに感じられるものです。そして、焦る。そんな話をよく聞きます40代半ばの私も、仕事のキャリアや恋愛について「このままでいいのか?」と迷うことが増えたし、また軌道修正を試みている最中です。
若い頃は無限に広がっているように見えたあらゆる可能性は狭まり、良い意味で自分の限界が見えてくる年代。無限に感じられたものが、もしくは終わりを想像出来なかった事柄が、有限なのだとはっきり見えてくる。夢や理想よりも、現実的なことをより考えるようになる。「焦り」は、そんな視点を持ったときに感じる感情なのかも知れません。
「焦り」が教えてくれること
こういった感情はおそらく、歓迎すべき感情です。有限や限界といった「枠」をはっきりと知ることは、その枠の中にあるものを色濃く認識させてくれるからです。焦ったり、枠の外にあるものを諦めたりしながらも、枠の中にある大切なものがはっきり見えてくる感覚。これは若い頃になかった新しい感覚のように感じます。
本来全てのものが有限なのだとはっきりと認識できたら、若い頃に持ちやすい「何物にもなれる」といった万能感のようなものが薄れ、代わりに「今の自分で生きていくしかない」という覚悟が持てるように感じています。もちろん個人差はあるでしょうが、同世代の友達やヨガの生徒さんを見ていると、軒並み「覚悟」のようなものを感じることが多い。今の自分が立っている地点を(現実を)ちゃんと知っていた方が良く生きられるし、それを受け入れていた方が迷いなく進んでいける。自分を引き受ける覚悟を持つ機会を与えられているのだと思うと、人生の折り返し地点はとても大事な時期なのではないかと思えるのです。
AUTHOR
井上敦子
15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。不眠症をヨガで克服した経験を持つ。リラックスが苦手だった経験から、ヨガニードラを通じてリラックスの本質を伝えるクラスを展開。週に8本のヨガニードラのレギュラークラスを持つ他、指導者養成講座やコラム執筆等ヨガニードラの普及に努めている。
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