「老い方さえ選べる時代」に生きて|アンチエイジング情報に溢れる今大事にすべきこと#40代のリアル
「老い方さえ選べる時代なのだな」——40代半ばの私は、そんな風に感じることがあります。アンチエイジングにまつわる健康法や化粧品、食品や美容外科などの宣伝を目にしない日がないくらい情報に溢れている現代。ミドルエイジの方ならその情報に興味を持ったり、もしくはざわついたりしたことがあるのではないでしょうか?どこまで望んで、どこからを諦めるのか?何を取り入れて、何を取り入れないのか?・・・ミドルエイジのアンチエイジング事情について考えてみました。
「アンチエイジングしなきゃ」?!
こうもアンチエイジングの情報に溢れていると、「アンチエイジングしなきゃ!」と掻き立てられるような気持ちになるのは私だけでしょうか。衰えを実感し始める年齢に達すると、アンチエイジングに取り組む必要性があるような気がしてしまう。若々しくいるために何かしなきゃ!と。
私はヨガの講師という職業上、自分自身においてもその呪縛のようなものをかけている気がすることがあります。「ヨガをしている人は若く見える」と見聞きするたび、自分もそうあらねばと思ってしまう。自分らしく自然体に年齢を重ねていきたいと願いつつ、一方では若さにとらわれている。そして内心焦ったり、不安に思ったりしている。その矛盾は心地良いものではありません。
自分の基準を決めて惑わされない
リフトアップにほうれい線対策、ウエストシェイプやヒップアップ・・・アンチエイジングにまつわる数々のワードに踊らされることなく、必要なものを選び取るスキル。そんなスキルがミドルエイジには必要なのではないでしょうか。そのためにはおそらく、今の自分の基準を明確にすることが大事。
例えば、私のヨガクラスに参加している同世代の人が年間のアンチエイジングにかける予算を決めているのですが、彼女は「お金をかけてでもアンチエイジングをしたい派」。容姿を維持すること、体型を維持することにもお金をかけていこうと決めている。全てに手を加えようとすると際限なくお金がかかるので、上限を決めているとのこと。
それに対して「自然に身を任せる派」の人もいます。健康的な身体を保つために出来る努力はするけれど、アンチエイジングに投資はしない。同じお金を使うなら、趣味や旅行といった心の充足のために使いたい。溢れるアンチエイジング情報に心がざわつくこともあるけれど、決めている基準を今のところは守っていきたいとのこと。
不安や焦りを感じずにミドルエイジを快適に過ごすために、自分らしく年齢を重ねていくための基準を一度決めてみる。自分がどんな風に年を重ねていきたいのかを掘り下げて自分軸を持つことが、迷いに陥りやすいミドルエイジ世代の不安を払拭する鍵になりそうな気がしています。
結局は自分らしさを考えることなのかも
選択肢が多いということは、自ずと迷いが多いということ。アンチエイジングに関しても例外ではないでしょう。その中で惑わされずに生きていくための基準を決めることは、結局は自分らしさを考えて掘り下げることなのかも知れません。
提示されている正解(のようなもの)が自分にとっての正解とは限らないし、差し出されている情報にYESともNOとも言える自由がある。自分がどうありたいか?を考えることで、内側にある正解が見えてきます。その正解を基準に置いていくことが大事なのだと思います。
情報に溢れ、他人軸になりやすい時代だからこそ、アンチエイジングに関しても自分軸を持っていきたいものです。
AUTHOR
井上敦子
15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。不眠症をヨガで克服した経験を持つ。リラックスが苦手だった経験から、ヨガニードラを通じてリラックスの本質を伝えるクラスを展開。週に8本のヨガニードラのレギュラークラスを持つ他、指導者養成講座やコラム執筆等ヨガニードラの普及に努めている。
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