「さばの缶詰」と「生のさば」カルシウムが多いのはどっち?管理栄養士が解説


さばの缶詰と生のさばではカルシウムの量に違いがあります。どちらに多く含まれているでしょうか?この記事ではさばの缶詰と生のさばの栄養の違いについて管理栄養士が解説します。
さばの缶詰と生のさばカルシウムが多いのは…
正解は「さばの缶詰」です。その理由はさばの缶詰は骨まで含まれており、加熱殺菌により骨も柔らかく丸ごと食べられるためです。生のさばとさばの水煮の栄養価を比較してみましょう。
【100g当たりの生のさばとさばの水煮缶の栄養素】
まさば/生:エネルギー211kcal カルシウム6㎎ ビタミンD5.1μg
さば/缶詰/水煮:エネルギー174kcal カルシウム260mg ビタミンD11.0μg
生のさばと比較すると、さばの缶詰はカルシウムが約40倍も多く含まれているんです。カルシウムの他ビタミンDも約2倍多く含まれています。カルシウムは丈夫な骨や歯を作るために欠かせない栄養素ですが、筋肉や神経伝達にも関わる栄養素です。カルシウムは単体で取っても非常に身体に吸収されにくい栄養素なので他のミネラルの助けが必要な栄養素です。特にカルシウムの体内での利用効率を高めるにはビタミンDをセットで摂ることが大切です。さばの缶詰ではビタミンDも多く含まれているのでカルシウムを効率よく摂取できる食材と言えます。
さばの栄養は?

さばにはたんぱく質、n-3系脂肪酸やオメガ3とも言われる脂質のEPAとDHA、ビタミンB群が豊富に含まれます。EPAは血液をさらさらにし、DHAは中性脂肪やコレステロールを下げる働きが期待できます。ビタミンB群は炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素の代謝を助ける働きを持ちます。さばは良質なたんぱく質と脂質、ビタミンやミネラルもバランスよく含む栄養バランスが優れた食材です。
捨てちゃダメ!さばの缶詰の汁まで使おう
さば缶の汁にも栄養はうま味が溶け出しています。水に溶ける性質を持つビタミンB群や、EPAとDHAも缶詰の汁に一部溶け出ています。さばのうま味や塩味も含まれるため汁ごと料理に使いましょう。お味噌汁やスープ、煮込み料理に入れて使うと出汁を入れなくてもおいしく作れます。ごはんと一緒に汁ごと入れて炊いた炊き込みごはんもおすすめです。
まとめ
生のさばよりさばの缶詰の方がカルシウム、ビタミンDの一部の栄養素が多く含まれています。違いを知るとちょっとお得に栄養が摂れるのでぜひ食卓に取り入れてみてくださいね。
〈参考文献〉
缶詰は栄養成分の損失が少ない?缶詰やレトルト食品の上手な活用方法とは【日本缶詰びん詰レトルト食品協会】 - Wellulu
Q&A – 缶詰・びん詰・レトルト食品情報|公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会 :: Japan Canners Association ::
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