【さば】種類によって栄養素が7倍違う?!どれを食べるべき?見分け方と栄養価を管理栄養士が解説
さんま、鮭、いわしなど、秋になると脂ののった魚が出回ります。食卓に取り入れる家庭も多いのではないでしょうか。特にさばは、種類によって栄養素が異なることはご存じですか?今回は、さばの種類による特徴と栄養価の違い、無駄なく栄養素を取り入れるコツを紹介します。
さばの種類による特徴
スーパーなどでよく見かけるさばは3種類あります。
まさば
一般的なさばで、秋に脂がのっておいしくなります。
ごまさば
腹側に小さい斑点があり、一年を通して味に変化がないさばです。
たいせいようさば
主にノルウェーから輸入され、加工品として流通することが多くあります。
栄養価の違いは?
生100g当たりの栄養価の比較です。
まさば | ごまさば | たいせいようさば | |
カロリー(Kcal) | 211 | 131 | 295 |
たんぱく質(g) | 20.6 | 23.0 | 17.2 |
脂質(g) | 16.8 | 5.1 | 26.8 |
鉄(㎎) | 1.2 | 1.6 | 0.9 |
ビタミンD(μg) | 5.1 | 4.3 | 10.0 |
ビタミンB2(㎎) | 0.31 | 0.28 | 0.35 |
EPA(㎎) | 690 | 230 | 1800 |
DHA(㎎) | 970 | 830 | 2600 |
同じさばでも種類によって栄養価が大きく異なります。特にEPAはごまさばの約7倍多く、たいせいようさばに含まれます。ダイエット中にはまさば、EPAやDHAを摂りたい時にはたいせいようさばなど、摂りたい栄養素が多く含まれるものを選ぶといいですね。
※ビタミンD:骨格や歯の正常な発育を促進する。
※ビタミンB2:皮膚や粘膜の保護、成長を促す。体内での脂質代謝を助ける。
※EPA・DHA:体内では作り出せないため食事からとる必要のある脂質。血中コレステロールを低下させる。
無駄なく栄養素を取り入れるコツ
特にさばに多く含まれるビタミンD、ビタミンB群、EPAやDHAを効率的に取り入れる方法について紹介します。
ビタミンDの吸収率アップには油で調理!
油に溶けやすいビタミンDは、焼き物、揚げ物など油を使用する調理がおすすめです。また、生食にもドレッシングやごま油などを少量かけると吸収率が上がります。
皮ごと食べるとビタミンB群がアップ!
皮にはビタミンB群が豊富に含まれています。また水に溶けやすいビタミンB群は、スープや煮物など汁ごと食べられる料理にするのも効果的です。缶詰も汁ごと使うと栄養価がアップします!
EPAやDHAをとるなら生食!
EPAやDHAは酸化しやすく熱に弱い脂質です。刺身や寿司など、新鮮な状態で食べることがおすすめです。酸化予防には、抗酸化ビタミンを多く含む緑黄色野菜と合わせるといいでしょう。
どの栄養素も摂りたい!という人には福岡県名物の「ごまさば」がおすすめ!無駄なく楽しみましょう!
【参照】
サバのことがなんでもわかるサバペディア
八訂準拠 ビジュアル食品成分表(大修館書店)
ライター/おがわ ゆり
フリーランス管理栄養士。保育園栄養士、小学校栄養教諭、専門学校で栄養学の講師を経験。出産を機に退職し、家族の食事を考える中で「食を楽しむ笑顔をもっと増やしたい、そのためにも食事づくりを楽にするサポートがしたい」という思いが芽生え、フリーランスの道へ。現在は母親向けの時短簡単レシピの発信、栄養や健康に関する記事執筆や講師業、DNAダイエットプランナーとしてダイエットサポートをしている。Instagram:@yuri_eiyou_health
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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