魚の皮は食べるべき?残すべき?管理栄養士が教える、魚の皮の意外な魅力とは
こんがりと焼き色がついた焼き鮭や焼き鯖の皮。食べている方もいれば、毎回皮をはがし「皮は食べない」という方もいますよね。魚の皮は食べた方がいいのでしょうか?実は、魚の皮には意外な魅力がありますよ。今回は魚の皮の栄養についてお伝えします。
魚の皮は食べるべき?食べない方がいい?
魚の皮は、栄養素が豊富なのでぜひ食べていただきたい部分です。含まれる栄養素や残した場合のマナーについてお伝えします。
魚の皮に含まれる栄養素とは?
魚の皮にはビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、コラーゲン、カルシウムなどが含まれています。ビタミンAやビタミンB1は魚の肉の部分よりも皮に豊富に含まれているため、魚の栄養素をしっかり摂取するなら皮まで食べるのがおすすめです。
また、皮に近い部分の血合肉(ちあいにく)に鉄分やビタミンが含まれています。魚の皮をとると血合肉もはがれてしまい、身の部分の栄養素も食べ損ねることがあるでしょう。魚の皮を残すことで、身の部分も一緒に残してしまうのはもったいないですね。
魚の皮を残すのはマナー違反?
魚の皮に栄養素が豊富に含まれているといっても「食感が苦手」「皮の模様が苦手」といった方もいますよね。そこで気になるのが「残すのはマナー違反?」といった点かもしれません。
魚を残してもマナーが悪いといったことはないので安心してください。残した皮は、お皿の端に骨などと一緒に寄せておきましょう。「魚の皮を残す・残さない」よりも、食べ終えた後にお皿に散らばった状態にしておく方がマナーの問題として他の方からの目が気になる点です。残したときは、食べ終えたお皿の上がきれいに見えるようにしておきましょう。
食べない方がいい魚の皮はある?
魚の皮は基本的に食べてOK
魚の皮は魚の種類を問わず、基本的に食べられるものです。特に、お店で皮ごと提供される場合は、皮を含めて料理を味わうことを前提として調理されています。栄養素が豊富なだけでなくカリカリに焼いた皮の食感も楽しめるので、料理の味わいポイントとして食べておきたいですね。自宅で調理する際も、皮をカリッと焼いて食感を良くするとおいしさも倍増しますよ。
しかし、魚によっては皮がかたくて食べにくいものもあります。噛みにくい皮まで無理に食べる必要はないので、調理方法や魚の特徴に合わせて「食べる、食べない」を選択しましょう。
焦げすぎた皮は残しましょう
皮には栄養素が豊富に含まれている、といっても「焦げすぎた皮」は食べずに残しておきましょう。
焦げには発がん物質であるヘテロサイクリックアミン(HCAs)が微量に含まれていると発表されています。ごくわずかな量であり、1度食べたからといって即悪影響があるというわけではありません。
しかし、焦げすぎた皮はうまみも半減しておりあえて食べる必要もないので、残すようにするのがおすすめです。
魚の皮には、ビタミンAやビタミンB1など身の部分よりも豊富に含まれている栄養素があります。魚に含まれる栄養素はすべて身の方が豊富に含まれているイメージがあるので、意外ですよね。身も皮も食べて、魚の栄養素を余すことなく堪能してみませんか。
【参照|一般社団法人 全国海水養魚協会|お魚は栄養素の宝石箱! 】
AUTHOR
なつめももこ
管理栄養士/Webライター/イラストレーター。管理栄養士として病院に7年間勤務。出産を機に「子どもとの時間を大切にしながら働くこと」を目標にフリーランスのWebライター&イラストレーターとして活動開始。現在は栄養に関する記事を執筆するほか、未経験からイラストレーターになる方法について発信している。
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