秋の定番【かぼちゃ】の栄養と効能は?カビが生えにくい・傷みにくい「保存方法」を栄養士が解説
ほっくりとやさしい甘さのかぼちゃ。秋はかぼちゃ味のお菓子やデザートも多く、口にする機会も多いですよね。かぼちゃはおいしいだけでなく「栄養のかたまり」と言われており、栄養価でもとても優秀です。今回は驚くべきその栄養と、長持ちする保存方法をご紹介します。
かぼちゃは栄養の宝庫
緑黄色野菜の一つであるかぼちゃ。やさしい甘味で子供から大人まで人気の野菜ですが、実は「冬至に食べると病気にならない」と言われるくらい栄養価の高い野菜です。特に美肌のビタミンと呼ばれるビタミンACE(エース)が豊富。ビタミンACEは一緒に食べることでより効果が高まる為、一つの野菜で一度に摂れてしまうのはかぼちゃの大きな魅力です。
・ビタミンA
皮膚や粘膜を乾燥から守ったり、健やかな状態を維持してくれるビタミンA。美肌には欠かせない栄養素です。
一般的によく食べられている西洋かぼちゃは100gあたり210μgと多く、赤パプリカの約2.4倍含まれています。にんじんにも多く含まれていますが、かぼちゃは量をたくさん食べられるので、ビタミンAの補給源としてはとても優秀な野菜です。また皮の部分にも多く含まれている為、できれば皮ごと食べるのがおすすめです。
・ビタミンE
強い抗酸化作用があり、若返りのビタミンとも呼ばれるビタミンE。血行促進作用があり、肌のターンオーバーを高めてくれることが期待されます。
ビタミンEの多いイメージのあるアボカドは、100gあたり3.3mg、西洋かぼちゃは3.9mg。実はアボカドよりもかぼちゃの方が豊富なのです。30〜49歳女性の1日のビタミンEの摂取目安量が5.5mgなので、100gのかぼちゃで1日の7割が摂取できます。
・ビタミンC
メラニン色素の働きを抑えたり、コラーゲンをつくるために必須な栄養素のビタミンC。
レモン果汁が100gあたり50mg、かぼちゃが43mg。100gあたりの量はレモン果汁の方が多いですが、レモン果汁をたくさん摂取するのは大変ですよね。かぼちゃの煮物サイズ3〜4個分が大凡100g程度なので、かぼちゃであれば簡単に食べることができます。またかぼちゃのビタミンCは加熱しても壊れにくい為、摂取しやすいと言われています。
かぼちゃの保存方法とは?
硬い皮で覆われているかぼちゃは日持ちがしそうなイメージがありますよね。切らずに丸ごとの状態であれば2〜3ヶ月もつと言われていますが、一度切ってしまうと意外にも早く傷んでしまいます。冷蔵庫に入れておいたら、カビが生えてしまった経験はありませんか?
かぼちゃの種とワタの部分は水分が多く、ここから傷んでしまいます。その為、カットされたかぼちゃを購入したら、種とワタをまず取るようにしましょう。
切り口が乾燥しないように、くぼんだ部分にもラップをぴったりつけて野菜室で保存すると、大体1週間程度もちますよ。
<参考元>
「新・野菜の便利帳 おいしい編」 名取貴光監修
「食品の保存テク」 徳江千代子監修
AUTHOR
和田 梓
管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く