「無意識に飲んでたわ…」紅茶を飲まない方がいい人の特徴|管理栄養士が解説


家で一息つきたいときやカフェでお茶をするときに、紅茶を飲む人も多いと思います。茶葉の種類も多く、世界中の多くの人に愛されている紅茶ですが、実は紅茶を飲まない方がいい人もいるのをご存じでしたか?今回は、紅茶を飲まない方がいい人の特徴について解説します。
紅茶に含まれる成分
紅茶にはどんな成分が含まれているかご存じですか?紅茶に含まれる成分は身体にメリットなものもあれば、デメリットになってしまうものも…。日頃、習慣的に飲んでいる人も多いと思うので、紅茶の成分について知っておきましょう!
カフェイン
カフェインと聞くとコーヒーを思い浮かべる方も多いと思いますが、実は紅茶にもカフェインが含まれています。カフェインは紅茶の苦味の元となっており、覚醒作用や利尿作用があります。
カテキン
ポリフェノールの一種であるカテキンは、紅茶のほかにも緑茶やウーロン茶にも多く含まれています。カテキンは抗菌作用や解毒作用があるため、風邪の予防に効果があるといわれています。ほかにも、抗酸化作用や血糖値の上昇抑制、肥満予防などの効果が期待できます。
タンニン
タンニンは紅茶の渋みの元となっており、タンニンもポリフェノールの一種になります。抗酸化作用があるため、美肌効果やアンチエイジングに効果があります。ほかにも、血糖値やコレステロール値の改善、抗ガン作用など健康面でも多くの効果が期待できます。

紅茶を飲まない方がいい人とは?
嬉しい健康効果も期待できる紅茶ですが、実は体質や持病がある人は飲まない方がいいこともあります。紅茶を飲まない方がいい人の特徴について解説するので、当てはまる方は飲むのを控えましょう。
カフェインに敏感な人・カフェイン中毒の人
カフェインには覚醒作用がありますが、カフェインに敏感な人は頭痛やめまい、不眠、心拍数の増加などの症状が現れることがあります。
また、日頃からカフェインを過剰に摂取している人の中には、カフェイン中毒の人もいます。カフェイン中毒の症状として、イライラや不安、頭痛、心拍数の増加、胸痛などがあります。紅茶のほかにも、コーヒーやエナジードリンクにもカフェインが豊富に含まれているので、日頃から頻繁に飲んでいる方は、カフェインの摂りすぎに気をつけましょう。
胃腸が弱い人
カフェインは胃酸の分泌を促すため、胃痛を悪化させる可能性があります。また、タンニンも胃の粘膜を刺激するため、胃の不快感や胃痛を引き起こすことがあります。どうしても紅茶を飲みたいときは、空腹時を避けたり、ストレートで飲むのではなくミルクを入れて飲むといった工夫をしてみましょう。

腎臓病や尿路結石症の人
紅茶にはアクの成分になる「シュウ酸」が含まれており、腎臓を経由して尿と一緒に排泄されます。しかし、シュウ酸を過剰に摂取すると、尿から排泄しきれなかったシュウ酸が腎臓で結晶化してしまい、腎臓病や腎結石(尿路結石)などが発症する場合があります。
すでにこれらの病気に罹患している人も、症状が悪化しないようにシュウ酸の摂りすぎには気をつけましょう。
貧血のある人
紅茶に含まれるタンニンは、鉄の吸収を阻害してしまいます。貧血症状がある方は、食事中や食後の直後は飲むのを控えたり、どうしても飲みたい場合は薄めの紅茶を飲むようにしましょう。
喘息や気管支炎の薬を飲んでいる人
喘息や気管支炎の方は、症状を和らげるためにテオフィリン系の薬を服用している場合があります。テオフィリン系の薬はカフェインを摂取すると薬が効きにくくなったり、頭痛や動悸が起こることがあります。紅茶はカフェインを含んでいるので、薬を服用している方は飲むのを控えましょう。
紅茶は身体にメリットをもたらすこともありますが、体質や病気によっては飲むと体調が悪くなってしまいます。今まで習慣的に紅茶を飲んでいた方もいるかもしれませんが、ご自身に紅茶が合うのか今回の記事を参考にして、見直してみましょう。
【参考文献】
農林水産省 「カフェインの過剰摂取について」
日本医師会「尿路結石」
伊藤園HP お茶百科「カテキン」
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