「今まで気にしてなかったわ…」40代、50代の腸がどんどん若返る食べ物とは?管理栄養士が解説

 「今まで気にしてなかったわ…」40代、50代の腸がどんどん若返る食べ物とは?管理栄養士が解説
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藤倉詩織
藤倉詩織
2025-04-07

40代を過ぎて、便秘やお腹の張りといった「腸の変化」を感じていませんか?年齢とともに腸の動きや腸内環境は変化しやすくなると言われています。そんなときこそ、腸にやさしい食生活を意識してみるのがおすすめです。今回は、「腸が若返るってどういうこと?」という疑問から、話題の「発酵性食物繊維」、そして腸活におすすめの食材まで。わかりやすく解説します。

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そもそも「腸が若返る」って?

「腸が若返る」という表現をたびたび耳にすることがありますが、これはあくまで比喩的なものです。実際には、「腸内環境が改善する」「便通がスムーズになる」「お腹の張りが気にならなくなる」などの変化を指して使われることが多いようです。

特に40代以降は、腸の動き(ぜん動運動)がゆるやかになったり、善玉菌の割合が減って腸内バランスが乱れやすくなったりと、腸の状態が変化しやすい時期でもあります。腸内環境の乱れを整えるために大切なのは、腸内での善玉菌の割合を多く保つこと。

そこで今回おすすめするのが、腸内環境の改善に役立つ食材を普段の食事に取り入れてみることです。最近、便秘やお腹の張りなど、腸の変化を感じやすくなったという方は、まずは食生活から見直してみるのはいかがでしょうか。

今話題の「発酵性食物繊維」とは?

みなさんは「発酵性食物繊維」をご存知ですか?

発酵性食物繊維とは、食物繊維の中でも特に腸内細菌に発酵されやすいタイプを指し、近年は腸活のキーワードとして注目されています。

この発酵性食物繊維は、腸内の善玉菌のエサになり、腸内環境のバランスを整える働きが期待されています。さらに発酵の過程で「短鎖脂肪酸」という成分が産生され、これが腸の健康をサポートするカギに。

短鎖脂肪酸には、悪玉菌の増殖を抑えたり、腸を刺激してぜん動運動を促したりと、さまざまな作用があることが、これまでの研究で示唆されています。

40代、50代の腸活におすすめの食べ物4選

発酵性食物繊維
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発酵性食物繊維の代表的な成分には、ペクチン、β-グルカン、イヌリンなどがあります。腸内で発酵されることで短鎖脂肪酸が作られ、腸内環境を整える働きが期待されています。

また、これらは腸内の善玉菌のエサとなる「プレバイオティクス」としても知られており、善玉菌を含む「プロバイオティクス食品」と一緒に摂ることで、腸活効果をより高めることが期待できます。

ここからは、発酵性食物繊維を含む食材の中で、おすすめのものを4つご紹介します。

グリーンキウイ

グリーンキウイには、発酵性食物繊維であるペクチンが含まれています。果物の中でも食物繊維量が比較的多く、忙しい朝や、小腹が空いたときにも食べやすいのが魅力です。

もち麦

もち麦には、β-グルカンが豊富に含まれます。もち麦は、白米に混ぜて炊くなど、特別な調理をしなくても毎日の食事に無理なくプラスできます。

ごぼう

ごぼうに多く含まれるイヌリンも、発酵性食物繊維のひとつです。納豆や味噌などのプロバイオティクス食品と組み合わせれば、腸内環境を整える効果がより高まります。

ライ麦パン

ライ麦に含まれるアラビノキシランは、今注目されている発酵性食物繊維のひとつ。全粒粉タイプやライ麦の割合が高いパンを選ぶことで、効率よく食物繊維をとることができます。

まとめ

年齢を重ねるとともに変化しやすい腸内環境。だからこそ、毎日の食事の中で腸の若返りを意識した食材選びが大切になります。今回ご紹介した発酵性食物繊維を含む食材を取り入れてみるなど、自分に合った腸活を始めてみるのはいかがでしょうか。

 

【参考文献】
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット『生活習慣で乱れた腸内環境を整える方法』
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット『消化器の老化』
・ミツカン 善玉菌にうれしい発酵性食物繊維 『発酵性食物繊維とは?』

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