私たちは何回でもやり直せる|「後悔していること」に潜むものとは【40代のリアル】

 私たちは何回でもやり直せる|「後悔していること」に潜むものとは【40代のリアル】
Getty Images
井上敦子
井上敦子
2022-11-11

突然ですが、後悔していることはありますか?もう取り戻せない時間の中に、やりたかったのに出来なかったことや、思い通りに出来なくてやり直したいことなどはありますか?誰しもきっと一つや二つは、そんな後悔を抱えながら生きているのではないかと思います。でも私たちは生きている限り何度でも「やり直し」が出来るはず。ミドルエイジはもしかしたら、抱えている後悔をやり直す絶好の時期なのかも知れません。

広告

安全な道ばかりを選んでいませんか?

ミドルエイジ世代は、かつて失敗したり後悔のある事柄を「避けて通ろうとする」ことが多いのではないかと感じています。そこそこ経験を積んできた世代だからこそ、怪我をしない道を知っている。

安全で傷を負わない道を選ぶことは、賢いことなのかも知れません。でも一方では、チャレンジしたら出来ることを出来ないとハナから決めつけてしまったり、自分の持つ可能性を自ら狭めているようなこともあるような気がするのです。

「劣等感」はいつからでも克服できる

私のヨガクラスには、ミドルエイジの人が多くいらっしゃいます。運動が苦手な人も、身体が硬い人も多い。「かつて運動が苦手で嫌な思いをしたことがある」人たちです。そういった人たちも出来ないポーズにチャレンジしていくことで、時間はかかっても必ずポーズを習得していきます。つまり、進化していくのです。

進化はチャレンジした人だけに訪れるもの。そんな風景を日常的に目の当たりにしていると、意識次第でいつからでも進化出来るのだと感じるし、苦い経験からチャレンジを諦めてしまうことはもったいないことだと感じます。心の奥にくすぶっていた「劣等感」のようなものにもう一度向き合うことで、人生のやり直しのようなことが出来るのだと感じるのです。

「後悔していること」に潜むものとは

心に引っかかっていることや後悔していること。劣等感を覚えること。そういった種類の事柄は、「もう一度それをやり直したい」と潜在的に望んでいることなのではないかと私は思っています。自分にとって必要のないことは、心のフックには引っかからないからです。後悔していることには、もう一度取り組みたいという潜在的欲求や、今の自分にとって課題が潜んでいる場合が多いのではないでしょうか。

そして、その「やり直しの機会」に取り組むか否かは、私たちの選択に委ねられています。心がざわつく事柄に取り組むには覚悟が必要ですが、それをあえて選択する。それによって私たちは、過去の後悔ややり残した事柄を精算することが出来るのだと思うのです。

「好きなこと、楽しいをする!」の落とし穴

最近は、「好きなことをする!」といったキーワードをよく見かけます。好きなことをしながら生きることが幸せである、といった風潮が強いように思うのです。でも、本当にそうでしょうか?

心から喜びを感じ幸せに生きるためには、後悔していることや劣等感を減らしていく必要があります。心のざわつくことに取り組み、それを解消することで喜びが感じられる。表面的に楽しくて好きなことばかりを選んでしまうと、それを避けてしまうことになる気がするのです。

これまで積み上げてきた人生の中で、心に引っかかることや後悔していることはきっと誰にでもあります。それに向き合い取り組むことは、楽ではないかも知れません。でも、人生の折り返し地点にいる私たち世代はこの課題に取り組むことで、この先の人生をもっと豊かに自分らしく生きていけるのではないでしょうか。もしも心の中にそういった事柄を抱えていたら、今からチャレンジするのでも遅くはありません!きっと私たちにはいつからでも、人生の後悔をやり直す機会を選べるのだから。

広告

AUTHOR

井上敦子

井上敦子

15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。不眠症をヨガで克服した経験を持つ。リラックスが苦手だった経験から、ヨガニードラを通じてリラックスの本質を伝えるクラスを展開。週に8本のヨガニードラのレギュラークラスを持つ他、指導者養成講座やコラム執筆等ヨガニードラの普及に努めている。



RELATED関連記事