増えるシワまで愛していけるか?連載 #40代のリアル

増えるシワまで愛していけるか?連載 #40代のリアル
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井上敦子
井上敦子
2025-07-09

「シワが増えるたびに、少しずつ自信がなくなっていく」そんな声を、同世代の友人たちからよく耳にします。40代も後半に差し掛かると、肌や体型、体力の変化に戸惑ったり、女性としての在り方に揺らいだりする瞬間が確かに増えてきます。でもその一方で、年齢を重ねたからこそ見えてくる景色や、自分らしさを再発見できる喜びもあるもの。今回は、「シワを愛せるようになるなんて、無理じゃない?」そんな風に思っていた私が、先日49歳を迎えて感じている“40代のリアル”を、お届けしたいと思います。

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「もうすぐ50歳」それでも大丈夫

先日、49歳になりました。「もうすぐ50歳だね」と言われると、少しドキッとするけれど、不思議とネガティブな気持ちはありません。それよりも、ここまで生きてきた自分ことを少し誇らしく思っています。

もちろん、年齢を重ねることは楽なことばかりじゃない。顔のシワにドキッとする日もあれば、思うようにいかない体調にモヤモヤすることもある。ホルモンバランスの変化で、「女性らしさが薄れていく寂しさ」を感じる瞬間だってあります。

40代は“地図を描き直す時期”

でも、私は思うのです。この時代を40代として生きるって、実はとても意味のあることじゃないか、と。

私たちは今、かつての時代とは違って、「こうあるべき女性像」や「年齢による役割」が、だんだんと崩れつつある移行期を生きています。価値観が多様に枝分かれし、めまぐるしく塗り替えられていく時代。結婚・出産・キャリア・介護など、さまざまな選択肢が交差するなかで、40代の私たちは、まるで“自分の地図”を自分で描き直しているように順応しながら生きているのだと思う。

正解はひとつじゃないし、いつも自信があるわけでもない。だけど、迷いながらも自分の人生を選び直すことは、とてもクリエイティブな営みだと感じるのです。自分の地図を、常識にとらわれずに自由に描き直せる時代。これって最高だと思いませんか?移行期に生きる私たちには、それをすることができるのですよね。

シワは、私の物語

目尻のシワも、笑ったあとのほうれい線も、「老けたな」と思う日も正直言ってある。けれど、月並みではあるけれど、このシワたちは、泣いて、笑って、悩んで、乗り越えてきた“私の物語”の刻印なのだと思うことに私はしています。完全に愛せるわけじゃないけれど・・・「これも私だな」と思える柔らかさを少しずつ育てていけたら良いのだよ思う。そう、「自分の愛し方」も育てていけるものですよね。

自分を“見てあげる”こと

もちろん、そんな風に前向きに思える日ばかりじゃありません。人と比べて落ち込む日もあれば、自己肯定感が下がる日もある。でもそんなときこそ、「今までの私」をそっと思い出す。なんていったって、40代には歴史がありますからね!がんばってきたこと。笑った日々。立ち上がった自分。小さなことでもいい。自分を“見てあげる”ことが、自分を愛する第一歩なのだと思います。

ヨガや瞑想を通して実感しているのは、「いまここ」の自分と仲良くすることの大切さです。過去を悔やんだり、未来を不安がったりすることで、心は簡単に疲れてしまうもの。でも呼吸を感じながら「いま」に意識を戻してみると、少しだけ心が落ち着く。自分を愛してあげること以上に自分が喜ぶことって、きっとないのだと思う。

まだまだ“私を生きる旅”の途中

この先、もっと変化が増えてくるのでしょう。体力も、外見も、人との関係も。だけど、変わるからこそ見えてくる景色もあるはず。49歳の私は、まだまだ“私を生きる旅”の途中です。

これからどんなふうに年を重ねていけるのか、自分自身にも楽しみでなりません。40代の皆さん!皆さんもご自身の旅を、愛しながら楽しんでいってくださいね。

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