京都で出合い直したクラシカルホメオパシーの世界 8)日本ではどんなふうに関わるのがいいんだろう

 京都で出合い直したクラシカルホメオパシーの世界  8)日本ではどんなふうに関わるのがいいんだろう
写真/野口さとこ
Saya
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2025-02-12

女性の人生の中で心身が大きく変化する”更年期”…何でも、日本女性がもっとも落ち込みやすいのは49歳だという統計もあるとか。でも、わたしは、50歳前後の複雑なはずの時期、自分の年齢をまったく気にせず、元気に過ごしてしまいました。むしろ京都に移住する前の40代半ばのほうがつらかった気がします。うまく切り抜けられたのは、京都に住んだおかげだったのかもしれない…と50代に入って数年経った今、すごく思うのです。この連載では、そんなわたしが40代、京都で見つけた「幸せの秘密」を探っていきたいと思います。

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わたしの話に戻ると、2019年の夏にイグナチアというレメディを摂ったあと、2013年春に甲状腺機能低下症になって以来、ストップしていた書籍の出版の話が決まり、2020年から2021年にかけて、なんと3冊も本を書かせていただくことになりました。ホメオパシーによってバイタルフォース(生命力)が刺激され、長年、堰き止められていた創造性がいきなり爆発したかのようでした。もちろん、星まわりやパンデミック中で時間があったことなど、さまざまな要因はあるはずですが、仕事への情熱も戻ってきて、2023年の春、2024年末にも本を出すことができました。

2021年にはクラシカルホメオパシー京都の専門コースにも進み、2年学んだので、そのなかで、野村潤平先生にもアドバイスしていただきつつ、自分自身で、合うレメディを見つけていきました。アダマス、サルファー、ライコポディウム、アージニット、ツバキュライナム等、一度にはひとつでありつつも、数年かけて、数種類のレメディを摂っていったのです。

アダマスやサルファーのように、一過性で終わったものもありますし、フォスフォラスやライコポディウム、アージニット、ツバキュライナムなど、未だよくお世話になっている体質的なレメディもあります。自分の体質に合う何種類かのレメディと、急性症状にもよく用いられる数十種類のレメディがあると、ちょっと体調を崩しても、戻りが早くなった気がします。もともと喉が弱かったのですが、咳が出ると、フォスフォラスという最初に見つけてもらったレメディがよいことは経験で知っていて、常備していたんですね。そんな感じで、「このときはこれ」というのがあると、お守り代わりになるのです。また今となると、体調のケアというよりは、エネルギーのケアという面があります。年齢とともに、どんどん新幹線が苦手になっているのですが、東京に家族もクライアントもいるとなると、乗らないわけにはいかない。でも、乗り物にぐったりしても、カーボベジという炭のレメディを摂ると復活するなど、自分なりの対処法がわかってきて、とても便利です。

ホメオパシー

ホメオパシーに興味はあるけれど、どう取り入れていいかわからないという方も多いはず。ドイツ語圏を初めとするEUやイギリス、インドのように、ホメオパスが身近にいればいいのですが、そこまで普及していない日本ではいきなり専門家の扉を叩くのは、ハードルが高いですよね。ですから、ホメオパシーの原理にもとづいたナチュラル製品から試してみることをお勧めします。たとえば、アルニカやカレンデュラといったハーブが原物質のホメオパシー製品は多々あります。それでよさを感じたら、次に、エインズワース社などのセルフケアキットを自宅に常備し、咳が出たらフォスフォラスと言うように、ちょっとずつ試してみる。でも、自分ひとりだと探せないことがほとんどなので、そのあたりで、ホメオパスにかかったり、セルフケアの勉強会、講座などに出席したりしてみると、きっと発見があるでしょう。

そんなふうに行動していると、きっとシンクロニシティ(意味のある偶然)が起こって、「これは」と思うホメオパスにも出会えるはず。そこまで行ったら、ぜひホメオパスのカウンセリングを受けてみましょう。ホメオパシーのレメディ自体は砂糖玉なので、とてもリーズナブルですが、専門家のカウンセリングは、ある程度の料金ではあります。でも、それで、自分に合うレメディをいくつか見つけられたら、その後は、それらのレメディをセルフケアで使えるようにもなりますし、人生にもきっとポジティヴな影響があるはずです。

ホメオパシー

今回の取材では「その人が自分の人生を歩み始めたら、治癒が起こったと考えて、治療を終わりにします」と野村先生がおっしゃっていたのがとても印象的でした。「難病だったら、セッションを受けるけれども、そうではないから、ホメオパシーに興味はあっても、なかなか踏み出せない」とおっしゃる方にも最近、何人かお会いしたので

すが、何も病名がつくまで待たなくてもいいと思います。表面はなんとか健康を保っていても、それらはあやういバランスの上に成り立っている、小さな不調があちこちに出てくる時期というのは40代以降ありますよね。そうしたときは、人生にも行き詰まり感があったりするものです。身体的、精神的に、壁にぶち当たったとき、ホメオパシーも選択肢のひとつとして覚えておいていただけると、人生に光が見えてくることがきっとあると思うのです。 

文/Saya

東京生まれ。1994年、早稲田大学卒業後、編集プロダクションや出版社勤務を経て、30代初めに独立。2008年、20代で出会った占星術を活かし、『エル・デジタル』で星占いの連載をスタート。現在は、京都を拠点に執筆と畑、お茶ときものの日々。セラピューティックエナジーキネシオロジー、蘭のフラワーエッセンスのプラクティショナーとしても活動中。著書に『わたしの風に乗る目覚めのレッスン〜風の時代のレジリエンス』(説話社)他。
ホームページ sayanote.com
Instagram     @sayastrology

写真/野口さとこ

北海道小樽市生まれ。大学在学中にフジフォトサロン新人賞部門賞を受賞し、個展・グループ展をはじめ、出版、広告撮影などに携わる。ライフワークのひとつである“日本文化・土着における色彩” をテーマとした「地蔵が見た夢」の発表と出版を機に、アートフォトして注目され、ART KYOTOやTOKYO PHOTOなどアートフェアでも公開される。活動拠点である京都を中心にキラク写真教室を主宰。京都芸術大学非常勤講師。
ホームページ satokonoguchi.com
Instagram  @satoko.nog

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