“しゃべること”で少しずつ変わっていく私と社会|前川裕奈さん×「ハダカベヤ」(3) #しゃべるっきずむ!

“しゃべること”で少しずつ変わっていく私と社会|前川裕奈さん×「ハダカベヤ」(3) #しゃべるっきずむ!
しゃべるっきずむ!

容姿で人を判断したり、揶揄したりする「ルッキズム(外見至上主義)」。言葉の認知が進む一方で、まだまだ理解されていないルッキズムについて、おしゃべりしてみよう!自身もルッキズムに苦しめられた経験を持ち、Yoga Journal Onlineで「ルッキズムひとり語り+α」を執筆する前川裕奈さんとゲストが語り合う連載が「しゃべるっきずむ!」です。

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第18回は、ポッドキャスト配信ユニット「ハダカベヤ」のIMALUさん、メグさん、なつこさんをゲストとしてお迎えしました。「世の中の価値観をアップデートする」を掲げ、女性のウェルビーイングやエンパワーメントに関する内容を配信する3名。ホストの前川さんも含めた同世代で「ルッキズム×話すこと」について盛り上がりました。

みんなで話す「おしゃべり」の効能

——ハダカベヤの配信では、「平成一桁ガチババア」や「おじアタック」などのホットトピックから選挙や選択的夫婦別姓、平和などの話題まで幅広くお話しされています。みなさんはもともと、そういった話題のおしゃべりって得意でしたか?

なつこ:私は全然してなかったです。今でもテーマによってはハダカベヤ以外では話さないかな。別の友達のグループに話しても興味なさそうだったりすると、わざわざそこで話さなくてもいいかなと思うので。ただ、ハダカベヤを始めてから、家族と話すことは増えたかな。

IMALU:へえ、そうなんだ。どんなトピック?

なつこ:政治の話もしたし、セックスレスやプレジャートイの話もしたね。今までだったら考えられなかったけど、家族が配信を聞いてくれるようになってから話すようになりましたね。そして、その会話したことをまた、ハダカベヤに持ってきて話してる……(笑)

前川:めちゃくちゃいいですね。

メグ:私はもともと政治やウェルビーイングなどの話をするのが好きなので、どこでも同じような話をしてますね。でも、使っている言語が全然違うかも。話を聞いてほしいし、ちゃんとディスカッションしたいから、相手に合わせた言語に変えて話します。ハダカベヤは一番何も変えなくていい、ネイティブで話せる場って感じですね。

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前川:IMALUさんはどうですか?

IMALU:もともと多少は話すほうでしたけど、ハダカベヤをやっていることで前よりも話しやすくなりましたね。クリトリスとか言っても、メグとなつこは驚かないから……(笑)

メグ:みんな、驚いちゃうのか。

IMALU:結構、驚いちゃう(笑)

メグ:「肘」とかと一緒なんだけどね。

IMALU:そうなんだけどね、相手を選びますよ。女友達とデリケートゾーンの話をしているときに、前だったら「こういう場でクリトリスって言っていいのかな……」と躊躇してたと思うんです。でも、ハダカベヤで普通にそういう内容を話すことが多くなったので、言いやすくなりました。

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前川:おしゃべりを重ねることで「言ってもいいんだ」と思える部分もありますよね。私もメグさんと一緒で、どこでも話すタイプ。ただ、相手が身近な人であればあるほど、何か話すときに緊張みたいなものは感じます。

メグ:身近な人ほどコミュニケーションが大変なときがある、みたいなところありますよね。私はこの前、選挙の話をしっかりしました。親と支持する考えが違ったので「どうしてそういう考えになったの?」って。珍しく丁寧なコミュニケーションを取ったら、いろいろ腑に落ちる部分もあったのでよかったです。

なつこ:ちゃんと言語を変えて話せたんだね。

メグ:実際に喋ってみて初めて、今までどれだけやってこなかったか気づいたよね。

相手に気づいてもらえるユーモア仕上げ

前川:前回にも話が出ましたが、意見が異なる人に対しての伝え方は大事ですよね。

IMALU:ハダカベヤの課題として、「センス良く返したい」というのがあるよね。例えば、セクハラやルッキズムをぶつけられたときに、ユーモア+パンチラインみたいなもので返したいんです。

前川:たしかに、同じことを言ってもガチガチに真面目な感じや怒っている感じよりは、少しポップなトーンのほうが相手も聞き入れやすいですね。

メグ:以前、ハダカベヤの配信のなかで「胸、何カップ?」と聞かれたときの対応について話してて。こっちだって聞いていいよね?という話になったんです。相手が男性だった場合、「え、ペニス何センチ?」って。

前川:いいですね(笑)

メグ:「へえ、Sサイズか……」とか返してもいい。別にサイズが大きいほうがいいと言うわけではないんですけど、ただ同じことをして返すっていう遊びができないかなって。

前川:「痩せたらいいのに」と言われたときは、「じゃあシックスパックにしたらいいのに」と言うみたいな。別にそれが好きなわけじゃないけど、一般的にいいとされている体型にあなたもなればいいのに!って。

なつこ:言いたい放題の人は、自分が“言われる側”になるとは思っていないことが多いですからね。

メグ:そういうユーモアとして見せることで、逆に気づいてもらえるといいなと思いますね。「怒られた!」「傷つけられた!」みたいになってしまうと、本質には気づけなかったりするので。

前川:ユーモア、大事ですね。

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「意識高くない系」として

メグ:そういったユーモアも含めて、私たちハダカベヤは「意識高くない系」にしたいと思ってるんです。

IMALU:社会課題を扱っているからこそ、逆にね。

メグ:そう。すでに社会課題に関心がある人は、自分たちで情報を集めたり解決策を見つけたりできると思うんですよね。でも、そうじゃない人たちのほうが、今の社会にはおそらく多い。自分がセクハラやパワハラを受けているとか、ルッキズムに晒されているとか、敏感に気づけていない人に情報を届けて、気づいてほしいんです。そのためには、社会課題を別の言語やアプローチで伝えていったほうがいい。

IMALU:「価値観アップデート番組です」というと意識高い系と思われてしまうんですけど、そのハードルを下げたいというか。もっと身近に感じてほしいんだよね。

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メグ:社会課題って本当は、生きていく上で誰も避けられないエッセンシャルなこと。だからこそ、ゆるく話したいしエンタメっぽくしたい。もちろん、そういうアプローチだけではダメだからしっかりと発信していく人も必要。みんながそれぞれの場所でできる小さなことを積み重ねていけたらいいですよね。

前川:身近に感じてもらうのはすごく大事ですよね。私自身は職歴などで固く見られがちなので、それを狙っているわけではないですが、金髪だったりオタクだったりすることで取っ付きやすい感じになるんじゃないかなと思っています。あとは普段のSNSでの発信は、趣味に振り切った投稿ばかりにしてみたり。みなさんは、「意識高くない系」ということを伝えるために、どんな工夫をしていますか?

IMALU:もう言い続けるしかないですよね。「こんなふうに発信してるけど、過去にはいろいろやっちゃってたことあるんだよ」とか。

なつこ:ちゃんと失敗は開示して、その場で反省するよね。

メグ:あえて「よくわかんないんだけどさ」って一言入れてみたりして、上から喋らないように心掛けているね。ハダカベヤを始めてから知っている専門用語も増えてきたけれど、あえてその言葉に出会う前に使っていた言い方に置き換えてみたり。例えば、ルッキズムじゃなくて「見た目で判断すること」と言ってみるとか。

なつこ:喋り手と聞き手という関係性よりも、一緒の場にいるような感覚を持ってもらえたら嬉しいと思いますね。

メグ:そうやって一緒に喋ってみると、自分も関係していることばかりなんだなってわかると思います。

前川:本当に、おしゃべりの力で社会は変えていけると、今回の対談をとおして感じました。みなさん、どうもありがとうございました!今後の配信も楽しみにしています!

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Profile

ハダカベヤ(IMALUさん・メグさん・なつこさん)

ミレニアル女性3人が性•カラダ•恋愛•仕事•時事ネタ…話しづらいアレコレを“ハダカの声”でディスカッションする価値観共有番組🎧

毎週月曜日、各種Podcastにて配信📢

【公式SNS】Instagram:hadakabeya_official X:hadakabeya

前川裕奈さん

慶應義塾大学法学部卒。民間企業に勤務後、早稲田大学大学院にて国際関係学の修士号を取得。独立行政法人JICAでの仕事を通してスリランカに出会う。後に外務省の専門調査員としてスリランカに駐在。2019年8月にセルフラブをテーマとした、フィットネスウェアブランド「kelluna.」を起業し代表に就任。ブランドを通して、日本のルッキズム問題を発信。現在は、日本とスリランカを行き来しながらkelluna.を運営するほか、「ジェンダー」「ルッキズム」などについて企業や学校などで講演を行う。著書に『そのカワイイは誰のため?ルッキズムをやっつけたくてスリランカで起業した話』(イカロス出版)。yoga jouranal onlineコラム「ルッキズムひとり語り」。

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