真夏の怪談…より怖い! 二の腕・裏側の引っかき傷、そこに隠された真実とは【連載 #発酵適齢期】
第12回目の『発酵適齢期』は、スキンケアはスキンケアでも“体”のお手入れについて。みなさんの体にも、知らぬ間にできた〇〇痕はありませんか?
こんにちは。ライターの高木沙織です。
7月某日―。ある動画を見て、背筋がゾクリ…。気温30度を超える真夏日だというのに、悪寒が走ったのはなぜなのか。夏だけにもしや人ならざるものが…なんて話ではなく、そこに写っていたのは私以外の何者でもありません。じゃあ、どうして寒気が?というと、答えは二の腕の裏側に大きな引っかき傷の痕があったから。確か3年は前の傷痕です。ということは、私の新陳代謝はしばらく行方不明? アラフォーには怪談より怖すぎる話だし、酷すぎる!
第12回目の『発酵適齢期』、今回のテーマはスキンケアはスキンケアでも体のお話です。
体のスキンケア、どこまでしてる?
シミやしわ、くすみ、ニキビ跡―。40歳も半分を過ぎ、少しでも自分が納得できる肌レベルに近づけるべくスキンケアに勤しむ日々です。洗顔のあとは角質ケアの美容液に化粧水、ビタミンCとE配合の美容液、最後に乳液を塗り、なんとなく肌荒れの気配を感じるときはパックの出番。と、これは顔のスキンケアの話。
今回のテーマは“体”のスキンケアです。
そういえば、肌って最大の臓器なんですよね。肌を1枚に広げると、日本人の成人の平均で約1.6㎡もあるんだとか。改めて意識すると皮膚は私たちの体・全表面を覆っているというのに、顔ほどスキンケアに力を入れることってないような。
私の場合、お風呂あがりにプチプラの化粧水(顔用)をバシャバシャしてからボディローションを塗るのがルーティン。黒ずみが気になるパーツには、専用のジェルを塗ってスペシャルケア。ヨガウェアでの撮影があるときなんかは、ボディスクラブもプラス。
こう聞くと、まあまあしっかりやってる感があるけど、実態は適当です。化粧水を使う量も皮膚面積に対して少ないだろうし、間違いなく塗り残しがあるし、擬音化するならバババババッってくらい時間もかけません。だって、ほとんどは洋服で隠れる部分だし、至近距離で肌をじっくり見られる機会ってそう多くないから。
ところが先日。事件は美容室で―。
「二の腕の裏側、汚っ!」で、浮かれ気分から急降下
パサつきとうねりが気になる。それと、夏の暑さに耐えられないという理由から肩につくかつかないかの長さまで髪を切り、カラーとトリートメントを終えたあと。
「このヘアスタイル、好きです!」
仕上がりに大満足した私は、ハキハキとした口調で自分の髪型に告白。さらに調子に乗ってうしろ姿を動画におさめてもらったところまではいいんだけど、確認した途端さっきまでのテンションがシューンと急降下。
(うそ…私の二の腕のうしろ側って、こんな感じなの?)
タンクトップから伸びる二の腕の裏側にあるのは、無数の引っかき傷と虫刺されの痕。傷には覚えがあります。戯れの最中、ヒートアップして獣と化した愛猫の爪の痕。猫飼いの勲章です。それはいい。なら、なにがいけないのかって、3年以上前の傷痕がまだ消えてないってこと。
「私の新陳代謝(ターンオーバー)、完全に行方不明じゃん…」
ポツリとつぶやくと、首をねじって二の腕の裏側をチラチラ気にしながら家路に着くのでした。
その日の夜。洗面所の鏡で自分の体をよく見てみると、あるわあるわ色んな痕。逆に、今まで気にならなかったのが不思議なくらい。二の腕の裏だけじゃなく、前腕の裏や背中といった意識しないとよく見えない体の背面。太ももやすねにも傷痕・虫刺され痕、謎のあざ?まで。そのどれもが色素が沈着して、赤とも茶色ともいえないくすんだ色をしています。ヨガの最中、なにかと体重を支えることが多いひじ・ひざには自分の脳内イメージよりもはるかに濃い黒ずみも。
さて、どうする?
翌日、開店と同時にドラッグストアに駆けこんだ私が手に取ったのは、“毎日のしみ予防に”と謳った持続型ビタミンC誘導体配合の顔用の乳液。もちろん、どんな種類の傷痕なのかにもよるけどなんか効きそうという根拠のない直感を信じて購入。顔に使う分には1ヶ月はもつであろう1本120mlサイズ。しかし、使うのは全身です。1週間で1本は確実になくなるよね?ということは、1ヶ月あたり1本1,000円×4=約4,000円也。
決して安くはないけど、このまま〇〇痕だらけの体を放っておくほうが精神衛生上よくないと無理やり奮起。それはそれはたっぷりと、丁寧に時間をかけてボディケアを始めた2023年夏―なのでした。
効果のほどは検証できてないけど、しばらくは続けてみるつもり。ていうかこれ、どこまで続けたらいいんでしょう。年々増え続ける肌の悩みに対処するための手間暇&お金って、増えていく一方なんじゃ…? ここにもまた、別の怪談話が潜んでいたとは。本っ当に怖い!
気を取り直して…。そんな傷痕多めの私の秘密道具といえば、舞台メイク用のコンシーラーと100円ショップで購入したファンデシート。それこそ撮影があるときやあまりにも目立つ傷痕があるときにいい働きをしてくれるものだから、誰からも聞かれていないのに勝手に推しまくるウザイやつと化しています。
色ムラのない肌を目指すって、楽じゃない。ではまた、第13回目で。
AUTHOR
高木沙織
ヨガインストラクター。「美」と「健康」には密接な関係があることから、インナービューティー・アウタービューティーの両方からアプローチ。ヨガインストラクターとしては、骨盤ヨガや産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスなどボディメイクをサポートし、野菜や果物、雑穀に関する資格も複数所有。“スーパーフード”においては難関のスーパーフードエキスパートの資格を持つ。ボディメイクや食に関する記事執筆・イベントをおこない、多角的なサポートを得意とする。2018~2019年にはヨガの2大イベントである『yoga fest』『YOGA JAPAN』でのクラスも担当。
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