諦めるのはまだ早い? 婚活に疲れた時にやっておきたい3つのこと
結婚をするための活動は【婚活】と言われ、今では婚活のためのマッチングサービスや出会いアプリなど婚活ビジネスもかなり勢いが高まっていますね。でも一方で、「婚活に疲れた」「婚活辞めたい」と言う人たちも増えてきており、【婚活疲れ】という言葉も広まり始めています。せっかく素敵な出会いを求めて始めたことが、嫌になってしまうなんて悲しいですよね。そうならないために、婚活疲れになりそうな時におすすめしたいことを臨床心理学の視点からお伝えします。
なぜ婚活疲れするの?
「幸せな結婚をしたい」誰もがそう思って婚活を始めたはずなのに、なぜ婚活疲れということが起きてしまうのでしょうか。
① 選択肢が多すぎるから
昔は親が決めたお見合いで結婚することが当たり前でしたが、今は少し事情が変わってきていますよね。出会いを提供するサイトやアプリ、結婚相談所などに登録すれば、短時間で多くの人に出会えます。しかし、たくさんの選択肢の中から一番自分に合う人を選ぶ必要が出てくるため、物理的に時間がかかること、そして自分に合う人を探そうと精神的にも相手探しに目が向くことでしょう。心理学的には【決定回避の法則】と言って、選択肢が多ければ多いほど合理的な選択ができなくなると言われています。なので、候補がたくさんいるほど「もういいや」となってしまう人も多いのかもしれません。
② 「失敗したくない」「失敗できない」という思いの強さから
「結婚は一生に一回だから」と思うと失敗できないという気持ちも強くなりがち。特に完璧主義な傾向がある人や、失敗することへの恐怖が強い人は、失敗しないためにいつもより必要以上に気を遣う、自分の短所を見られないようになど何かと気を揉むことが多いでしょう。それだと精神的に疲れてしまいますね。また、将来的に親や友人たちに紹介することなどを考えると、「この人は周囲からどう思われるかな?」など他者からの評価を必要以上に気にし、自分と合うかどうかよりも他者から見てどうかということが基準になりがちなことも疲れの原因かもしれません。
③ 自分を否定されたような気持ちになるから
せっかく勇気を振り絞って婚活パーティーに参加したり、相手と会う段取りをしてもマッチングしない時もありますよね。その時たまたま自分に合う人がいなかったり、男女比のバランスがよくなかったりと、物理的な要因も大いに関係していると思うのですが、自分だけマッチングしなかった、いつも自分だけ良い人に出会えない状況が続くと「自分が悪いからではないか。」と原因を自分に向けがち。自分が悪いという思いが続くと、自己肯定感が低くなり、自分に自信が持てなくなることも。自分を否定することはとっても傷つきますよね。
婚活疲れしそうなときは?
自分に合う人に出会うために婚活していても、婚活疲れ状態になってしまっては元も子もないですよね。そんな時にやっておくと良いことがいくつかあります。
① 目標設定は少しずつ
婚活するとなると、ゴールが結婚することに一点集中になりがちですが、結婚の前にも相手がどんな人か、共通の趣味があるか、家庭や仕事に対する価値観は?など結婚前に知りたいことはたくさんあるはず。そして、相手との距離の縮め方は人によっても違いますよね。まずは小さいところから目標を設定し、少しずつクリアしていくことをお勧めします。自分のペースや性格を無視して短距離的に頑張ろうとしても、後でパンクしてしまうかもしれません。「今回はここまでできたからOK!」などその都度自分ができたことを振り返りながら長期的なスパンで進めてみると良いかも。
② あえて休む
「年齢など考えると早く相手を見つけないと…」と焦る気持ちも出てくるでしょう。しかし、焦ることで相手の本質を見ることよりも、結婚することばかりに執着してしまいがち。焦った結果、「何か違う…」という思いが出てきてしまっては困りますよね。
もし婚活に意識が向きがちで疲れを感じているようであれば、あえてお休みするのもひとつ。焦りに任せて突っ走るよりも、一度立ち止まって「自分は焦っていたんだ」という自分の状態に意識を向けてみましょう。少し気持ちにゆとりができるはず。心理学で「ソロモンのパラドックス」という言葉がありますが、何かに夢中になっていると、意外と自分のことは見えていないものです。自分に起きている状況を他人に起きていることとして置き換えてみると、意外と客観的に自分のことを見れるでしょう。
③ 自分に意識を向ける
婚活中はどうしても、「相手がどんな人か」というところに意識が向きやすいのですが、そんな時こそ自分に意識を向けるということを覚えておくと良いと思います。相手に意識が向いている状態では、相手の言動や行動に振り回されたり、相手が自分を選んでくれないことに落ち込んだりする機会も多いはず。でも自分に意識が向いていれば、どんな状況になっても、少し冷静さを保てるはず。「相手に選ばれる」という基準から、「自分に合いそうだから選ぶ」という、【自分が基準】でいる姿勢も大切かもしれません。
自分の一生に関わることだから、いつもより一層真剣になりますよね。婚活疲れを感じた時にポイントとなるのは、【自分に意識を向けること】なのかもしれません。その方法として身近にできるのがヨガの練習。呼吸法・瞑想・アーサナを定期的に行うことで、普段から自分に意識を向ける練習をしておくと良いでしょう。あとは「自分一人のこと」と捉えずに、相談できる人に話してみるとか、自分の好きなことをして発散するなど解消できる方法も持っておくと良いでしょう。婚活に疲れて嫌にならないように、肩の力を抜きながら自分のペースを大事にできると良いですね。
ライター/南 舞
臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」資格を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。
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