今からでもできる!パートナーとの別れを防ぐためにできるたった1つのこととは?
夫婦での離婚、恋人との別れ。「相性が良くなかったから」「運命の相手ではなかったから」と片付けてしまうのは簡単。でも、いつも同じパターンでパートナーと破局しているのであれば、それは少し考えた方が良いかもしれません。
「なぜ別れてしまうのか」は心理学的に説明できる?
今や日本では3組に1組が離婚し、さらに結婚から5年以内で離婚するカップルの割合も増えています。結婚前のカップルであればもっとその数は増えることでしょう。なぜ離婚や別れという道に進んでしまうのか、実は心理学的に説明ができます。それは、【自己分化】ができているかどうかです。
【自己分化】とは?
【自己分化】とは、家族の心理セラピーを研究していたボーエン.Mが定義した概念です。個人の「知性」と「感情」のバランスが取れていて、調和している状態のことを指します。自己分化ができていれば(=自己分化度が高い)、知性と感情のバランスが取れた状態で、パートナーへの接し方なども安定すると言われます。
一方で、自己分化ができていないと(自己分化度が低い)、過度に感情的、あるいは過度に知性的になってしまいがち。感情的に傾くと、パートナーや第三者を巻き込んで関係がドロ沼化、知性的に傾くと、パートナーに対しても他人行儀な態度や、距離感がいつまでも縮まらないというようなことが起こってしまいます。
うまくいっていないカップルのほとんどは【自己分化】の問題を抱えているのかもしれません。
【自己分化】を高めるには?
もしあなたが「パートナーとのうまく行かなさを感じている」「いつも関係がうまく行かない」と感じているのであれば、今からでもできることがあります。それは、【セルフ・アウェアネス(自分を知ること・自己認識)】です。自分自身が持つニーズ・願望・失敗・習慣など自分に関することを知ることで、パートナー選びはもちろんのこと、相手に対して自分の意見をどう伝えるか、どう関係を作るかということも適切に対処することができるようになります。
自分を知る方法とは?
自分を知るために、具体的にはどうしたら良いのでしょうか。
1.言語で自分のことを話すこと
これは主にカウンセリングが当てはまるでしょう。カウンセラーはあなたの考え方を否定したり、アドバイスをするのではありません。あなたの発した言葉に共感し、「こういうことではないか?」というあなた自身の気づきになるように反応していきます。こうしたやり取りを経て、自分への理解が深まっていくでしょう。
2.自分の状態を体感していくこと
これは主にヨガや瞑想、呼吸法などが当てはまるでしょう。言葉で表現することがニガテだったり、言葉にすることに抵抗がある場合は、身体からアプローチが有効です。ヨガをすることで、自分の身体の状態に敏感になり、身体が心地よい状態でいることを求めるようになります。そこから、自分の心の声、相手との関係性へと気づきが変化していくのです。
この2つの方法は、表面的にはアプローチの仕方は異なりますが、どちらも【内省(自分への気づき)】を促すことに繋がります。
自己分化を高めることは、夫婦や恋人などのカップル関係はもちろん、あらゆる人間関係の場でも役に立ちます。自分に対する理解を深め【自己分化】を高めていきましょう。
ライター/南 舞
臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。
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