睡眠の質を上げる「ヨガニードラ」の効果とやり方【ヨガと睡眠 ♯9】

Getty Images

睡眠の質を上げる「ヨガニードラ」の効果とやり方【ヨガと睡眠 ♯9】

井上敦子
井上敦子
2019-07-24

プラティヤハラとは?

プラティヤハラの説明をもう少し詳しくしていきましょう。八支則をご存知の方でも、プラティヤハラの練習を単独で行っている方は恐らく少ないのではないでしょうか。プラティヤハラは、アーサナプラーナヤマといった外面的で身体的な練習から、ダーラナディヤーナサマディへと内面の心理的練習に入る架け橋となる段階です。プラティヤハラが持つそのエネルギーは、私たちを外向きの意識から自由にし、外側の情報を集め行動したいという欲からも私たちを自由にします。私たちの五感は、外側の世界へ向かうように出来ています。社会生活を営むためには、五感を外に向けてひらいておく必要があります。そして、その外側の世界の情報を、内側に伝える役割を持つのが五感です。私たちは、知覚、聴覚、味覚、視覚、触覚のいずれかを使いながら、外側の世界と繋がっています。外側の世界と内側の世界を繋げる役割を担った五感は、放し飼いをしていると、外へ外へと向かっていく習性があるのです。

プラティヤハラの練習では、この外へ向かっていく五感をあえて意識的に内側に留めようとします。外へ向かっていく習性があるのだから、内側に留めるのは容易なことではありません。唯一、睡眠時にはこの状態を苦労なく体験することが出来ますが、睡眠以外の覚醒した状態で五感を内側に保つためにはある程度の鍛練が必要になってきます。ヨガニードラでは、身体を休めて意識を覚醒した状態に保つます。覚醒した状態で、五感を内側に留める練習をするのです。聴覚だけはうっすらと外側に向けるというのが特徴ですが(ガイダンスを聞くため)、練習を続けていくと、聴覚も内側に向いた完全なプラティヤハラの状態をしばしば体験するようになります。それは、瞑想の入口に立った状態。ヨガニードラの練習で五感の扱い方をマスターし、そこから深遠な内なる世界へ向かう旅が始まるのです。

RELATED関連記事

facebook

Yoga Journal Onlineをフォロー

Facebookページでいいね!する