ヨガすると体が柔らかくなるのはなぜ?
ヨガ=柔軟性とイメージする人も多いはずだ。だが、実際は、ヨガを始めたばかりの頃は体が硬くて悩んでいた、という人も多い。なぜヨガを深めていくと柔軟性が得られるのか、『Yoga as Medicine』の著者である内科医、ティモシー・マコールに話を聞いた。
ヨガのストレッチは、筋肉を長く伸ばすだけでなく、関節を可動域いっぱいまで動かしてくれるものでもある。関節の可動域が広がると、それまでよりずっと効率よく楽に体を動かせるようになる。
カリフォルニア大学デービス校の研究を覚えているだろうか? 10人のヨガを始めたばかりの生徒たちの柔軟性は、8週間ヨガを行った後に188%ほど向上した。研究者は、その大きな成果は、体を静止して保つことに起因していると考えた。ヨガのポーズを保ち続けると、筋肉の結合組織が否応なく伸ばされる。これが重要なのは、筋肉は、筋肉繊維の周囲やその中を走るクモの巣状の結合組織がストレッチされて初めて長く成長するものだからだ。(注意:結合組織は10~15%まで安全に伸ばすことができるが、靭帯や腱は4%伸びただけで断裂を起こし始める。ストレッチするときは、筋付着部でなく筋腹から伸ばすようにしよう)。
ここでもバランスがカギとなる。ヨガ実践者すべてが柔軟性を高める必要があるわけではない、と話すのは、『Yoga as Medicine』の著者で内科医のティモシー・マコール。関節の可動域が大きい人は、同じ動きを繰り返すことと、狭い可動域内で行うことにフォーカスして筋肉を強化する方がいい。「柔軟性が特に高い人は、関節周りの筋肉を強化し、安定させることに焦点をおくべきなんだ。可動域いっぱいまで関節を伸ばすことではなくね」マコールは言う。
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