YOGA PEDIA|ダンダーサナからウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナへ
ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナとは
Urdhva = 上向きの
Mukha = 顔
Svana = 犬
Asana = ポーズ
→上向きの犬のポーズ(アップドッグ)
ポーズの効果:体の前面を活性化させる。気分を高揚させる。手、手首、腕、肩、背中、腹部、股関節屈筋群、大腿四頭筋を強化する。
完成までのステップ
1 アップドッグのカウンターポーズであるダウンドッグから始める。体の前面を伸ばして、胸部を引き上げ続ける。太腿の前面を引き締めながら、太腿の付け根を後方に引く。胸郭の前面を閉めること(左右の肋骨を中央に引いて骨盤のほうに向けること)を避けよう。そうすると背中が丸まってしまう。頭を背骨と一直線に揃える。
2 背中を丸めずに頭頂部から足先まで伸ばすか、全身を波のように動かしてプランクポーズに入る。頭頂部から坐骨までを一直線に保つ。このとき、全身が一本の糸で前方に引っ張られている一方で、かかとが後ろで抵抗しているイメージを持とう。脚を固く引き締めて真っすぐ保つ。
3 頭頂部をさらに前方に伸ばしながら、両腕の間から胸部を前方に引き出し始める。肩を開いて背中に引き下ろしながら、ウエストの両側を前方に動かす。恥骨のすぐ上から下腹部の深いところにピンポン球を引き入れているとイメージしよう。こうすると腰椎を支えることができる。体を床から離すようにして、つま先を後ろに蹴り出す。背面が限界まで伸びていたら、このポーズはここで止めよう。腰に圧迫感を覚えたり、手首に過伸展がみられたら、限界に達している証拠だ。背面の圧迫感を取りたい場合は、膝を床に下ろす。
4 腰を低くして、つま先を寝かせる(あるいは、膝を床に下ろして、つま先を後ろに伸ばしてから膝を伸ばしてもよい)。両足首を外側から中央に押して、足首をしっかり揃える。胸部を前方に動かす。背後から風が吹いてきて胸部が引き上げられるイメージで行うとよい。凧のように力強く上がっていく上半身を両脚でしっかりつなぎとめよう。両手で床を押しながら、胸部の前面を引き上げる。強く押しすぎて背中が湾曲したり、反対に押す力が弱くて体が肩の間に下がったりしないように注意しよう。マットの抵抗に逆らって両手を遠ざけるように押しながら、ダンダーサナと同じように肩甲骨の下部を真っすぐ下げる。こうすると楽に胸部を広げて引き上げられる。親指と人差し指を押し下げることに意識を集中させると、胸部の前面を引き上げることができる。目線を上げても肩と腰が崩れなくなるまでは、頭を水平に保って真っすぐ前を見る。最終的には顔を上に向けて、つま先からあごまで体の前面を十分に伸ばせるようになるが、目線を正面に向ける形は、安全かつ優雅にこのポーズを味わうひとつの方法である。ここで5 ~ 20回ゆっくり呼吸する。ポーズを終えるには、シークエンスの順を逆転させる。腰を低くしてつま先を返して(または膝を下ろして足首を曲げてもよい)ダウンドッグに戻り、のびのびと背面を解放する。
ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナのバリエーション
このポーズをもっと長時間保って、少ない労力で同等の効果を得るために、このバリエーションを試してみよう。(腰を支えるために)太腿の低い位置をボルスターにのせて、(後屈を和らげるために)手をブロックにのせる。大きなボルスターを使う場合は、ブロックをさらに高くする。まず、ボルスターの後ろでひざまずき、手をブロックにのせる。プランクポーズに移り、両腕の間から胸部を前方に伸ばす。太腿をボルスターにのせる。つま先は立てても、後ろに返してもよい。肩を外転させながら、前腕を内転させる。(ダンダーサナと同じように)両手を離すように押しながら、肩甲骨の下部を真っすぐ下げて、胸部を広げて引き上げる。
安全に行うために
ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナでは、腰が硬い場合や体の前面を支えられない場合に腰を痛める可能性がある。腰に緊張感がある場合は、プロップスを利用してポーズを修正するか、膝を曲げて後屈を和らげるようにしよう。別の修正方法として、両脚を床に下ろし、前腕を小さなボルスターにのせて、後屈を和らげることもできる。こうすると、脚、下腹部、背中、肩の動きは右下のバリエーションと変わらないが、必要な力と可動域は小さくなる。
指導&モデル
アリソン・ウェストはニューヨーク市にあるYoga UnionとYoga UnionBackcare&Scoliosis Centerのディレクターであり、指導者養成講座、 背骨&脊柱側弯症ケア資格認定プログラム、スリング&ロープ資格認定プログラムを統率している。ニューヨーク大学で美術史の博士号を取得しているアリソンは、研究対象を彫刻から人間に変えて、35年間にわたってヨガを実践し指導してきた。
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