YOGA PEDIA|ウッティターパールシュヴァコーナーサナからヴィシュヴァーミトラーサナへ
ヨガジャーナルアメリカ版から、毎回異なるポーズをご紹介する「YOGA PEDIA」。今回は、ウッティターパールシュヴァコーナーサナからヴィシュヴァーミトラーサナへのステップや軽減ポーズをご紹介します。教えてくれたのは、20年以上アシュタンガヨガを学び続けているオリヴィア・スウ氏。
ウッティターパールシュヴァコーナーサナとは
utthita = 伸ばした
parsva = 脇
kona = 角度
asana = ポーズ
→体の脇を伸ばすポーズ
効果:脚、膝、かかとを強化する。ハムストリング、内転筋(鼠蹊部の筋群)、広背筋(背骨を安定させる背中の筋肉)をストレッチする。腹筋群と骨盤底の調子を整える。
完成までのステップ
1 ターダーサナ(山のポーズ)で立つ。吐く息で、両足を90~120㎝ほど離す。足元が滑る感じがする場合は、両足の間隔を少し狭める(両足が離れすぎていると、体を安定させにくい。柔軟性が高まるにつれて、足を広げられるようになる)。手を腰にあてる。つま先が前を向くように、右足を外側に向ける。左足はやや内側に向ける。右かかとを左かかとの延長線上に揃える。
2 膝頭を引き上げて、大腿四頭筋を働かせる。右膝を直角に曲げ、足首の真上に揃える。
3 息を吸いながら、腕を横から頭上に伸ばして、体側全体を伸ばす。左腰をやや前方に、右腰を後方に動かして骨盤を回転させながら、体を右側に倒し始める。胴体と背骨を長く保ちながら、上体を倒していく。
4 右手を右足の外側に下ろす。左上に伸ばして、体側全体を伸ばす。左腰をやや前方に、右腰を後方に動かして骨盤を回転させながら、体を右側に倒し始める。胴体と背骨を長く保ちながら、上体を倒していく。4右手を右足の外側に下ろす。左腕を左耳の上に伸ばす。左の足元から指先まで一直線に保つこと。手のひらを下に向ける。鎖骨を広げようとすることによって、左肩と左耳を遠ざける。
5 左足の外側で床を踏む。頭はニュートラルに保ってもよいし、左手親指が見えるように回してもよい。5~10回呼吸する間この姿勢を保つ。反対側も同様に行う。
NG:右膝をつま先より前に出さないこと。膝に不要な圧力がかかる恐れがある。
NG:体を倒していくときに骨盤を固定しないこと。腰が圧迫されて、股関節周辺の軟骨をすり減らす恐れがある。骨盤は固定せずに回転させよう。
ウッティターパールシュヴァコーナーサナの軽減ポーズ
ハムストリングまたは臀筋が硬い場合や、体がぐらつく場合は
手をマットに下ろさずに、太腿においてみよう。足を大きく開き、前のかかとを後ろのかかとの延長線上に、前の膝を足首の真上に揃えた姿勢から、息を吸いながら両腕を上げて体側を伸ばす。息を吐きながら、骨盤が自然に回転するのを感じる。前の脚にかぶさるように側屈していき、前の肘を太腿にのせる。肘を太腿にのせると、脚を働かせやすくなるため、バランスをとるのに役立つ。
手が床につかない(でも、太腿より低い位置に下ろしたい)場合は
前の足の外側にブロックを置き、手を下ろしてみよう。特に、肘を太腿におくのが難しくなくなった人には有効だ。こうすると、アライメントを崩さずに可動域を広げることができる。ブロックはバランスをとるためのものだが、手を押し付けないこと。手はそっとのせて、背骨は長く保ち、脚は力強く働かせ続けよう。
後ろの足のかかとを下ろすのが大変な場合は
かかとを壁にあててみよう。後ろの足の外側でしっかりマットを踏み、足を浮かせないことが重要。こうすると体幹部を働かせ続けるのに役立つ。マットを壁沿いに敷き、後ろの足のかかとを壁にあて、かかとで壁を押し続けながらポーズを深めていこう。こうすると、後ろの脚の内腿を目覚めさせることもできる。この姿勢で、後ろの脚を引き上げることに意識を集中させよう。
本当の自分と出会おう
ヨガをしていると、身体面でも心理面でも、自分のパターンがよくわかってくる。どこに緊張があるのか感じとって、次々と現れてくる考えに注目してみよう。私自身はロースクール(法科大学院)の学生だったときにヨガを始めた。弁護士になると決めたのは自分のクレシャ(煩悩)であるドヴェーシャ(憎悪)と、アヴィニヴェーシャ(恐れ、不安)に突き動かされからだと理解するのにヨガが役立った。その数年前にロッククライミングを始めて打ち込んでいたが、不安があって、経済的にやっていける仕事になるとは考えられなかった。ヨガの練習を進めるほど、プロのロッククライマーになることが自分のダルマ(人生の目的)の一部であることがよくわかってきた。優先すべきことがわかっていれば、ダルマが自分らしい人生の選択する力をもたらしてくれる。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く