YOGA PEDIA|ウッティターパールシュヴァコーナーサナからヴィシュヴァーミトラーサナへ

 YOGA PEDIA|ウッティターパールシュヴァコーナーサナからヴィシュヴァーミトラーサナへ
Rick Cummings
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ヴィシュヴァーミトラーサナの準備ポーズ

1 バッダウッティターパールシュヴァコーナーサナ(手を結んで体の脇を伸ばすポーズ)

効果:僧帽筋(肩と背中に広がる筋肉)の上部と下部、肋間筋(胸部の筋肉)、ハムストリングをストレッチする。骨盤底を強化する。

ダウンドッグから、左足をやや外側に向けて、右足を両手の間に踏み込む。右膝を曲げて、膝が足首の上にくるようにする。右膝を90度に曲げたまま、右腕をゆっくり右脚の内側から下に回していく。左足のかかとを下ろして、足の外側でマットを踏む。左腕を上げて、肘を曲げ、背後に伸ばす。右手で左手の指か手首をつかむ(手を結べない場合は、ストラップをつかむ)。左肩を後方に引いて、胸部と肩を開く。鎖骨を広げ、胸部を開いて引き上げ続ける。頭を回して、柔らかい目線で天井を見上げる。呼吸をするたびに、胸部を天井のほうに引き上げてみよう。両脚を働かせ続け、尾骨を左足のかかとのほうに伸ばす。5~10回呼吸する間この姿勢を保つ。反対側も同様に行う。

ヴィシュヴァーミトラーサ
Photo by Rick Cummings

2 ウッタンプリシュターサナ(トカゲのポーズ)

効果:股関節外転筋、股関節屈筋、ハムストリング、大腿四頭筋、骨盤底を強化する。股関節をさらに広げるポーズに向けて体を整える。

ダウンドッグから、吐く息で右足を右手の外側に踏み込む。ひと呼吸して左足の拇指球を押し下げ、左のかかとを蹴り出して、左腰と左鼠蹊部の筋群を伸ばし、活性化させる。右膝が足首の真上にあることを確認する。腰の両側に均等に体重をのせたら、腰を少し下げる。この姿勢を保つか、前腕を床に下ろしてポーズを深める。いずれにしても、あごと胸部を引き上げ続ける。5~10回呼吸する間保つ(ストレッチをさらに深めたい場合は、右肩を右膝の下に入れ(写真)、5回呼吸する間保つか、そこから両脚と体幹部を強く働かせ続けて、両腕を横に伸ばす)。反対側も同様に行う。

ウッタンプリシュターサナ
Photo by Rick Cummings

3 パリガーサナ(門のポーズ)

効果:広背筋、腰ようほうけいきん方形筋、肋間筋、ハムストリング、ふくらはぎ、股関節外転筋をストレッチする。背骨の柔軟性を促す。肩を開く。腹部の臓器を刺激する。

座った姿勢から、右脚を前に伸ばす。左膝を曲げてかかとをお尻に近づけ、すねと足の甲をマットにつける。左右の太腿の間が直角になるようにする。体側に伸びを感じるまで、腕を前に歩かせる。次に、右腕を左膝の先に伸ばし、右手を左膝において、上体をねじりながら右に倒していく。吸う息で左腕を右足のほうに伸ばす(目標は左手を右足にのせること)。そこからさらに伸ばして、右手を左手に添えてもよい(写真)。その姿勢で5~10回呼吸する。息を吸うたびに、胸部を少しずつ開いていき、息を吐くたびに上体を天井のほうに回転させていく。息を吐きながらポーズを解いたら、反対側も同様に行う。

パリガーサナ(門のポーズ)
Photo by Rick Cummings

ヴィシュヴァーミトラーサナとは

Visvamitra = 賢人
ヴィシュヴァーミトラ(visva = すべての人、mitra = 友だち)
asana = ポーズ
ヴィシュヴァーミトラに捧げるポーズ

ポーズの効果:手、手首、肩、広背筋、ハムストリング、大腿四頭筋を強化する。腸を刺激し、消化を促す。

完成までのステップ

1 ターダーサナ(山のポーズ)から、息を吸いながら両腕を上げる。息を吐きながら前屈して両手を床につけ、両足を手の90~120cm後方に下げる。ここから坐骨を後方に引き、手をマットに押し付け、腕を伸ばしてダウンドッグに入る。

ヴィシュヴァーミトラーサナ
Photo by Rick Cummings

2 息を吸いながら、右足を右手の内側に踏み込む。左足のかかとを内側に向け、マットに下ろす。かかとが体の正中線の延長線上にあることを確認する。左足でしっかり床を踏んで、右肘を右膝の後ろに入れていく。右腕と肩を小刻みに動かしながら、届くところまで入れる。呼吸を使って深めていくとよい。息を吸って、さらにひと呼吸する間この姿勢を保ったら、右腕と肩を入れていく動きを再び行う。

ヴィシュヴァーミトラーサナ
Photo by Rick Cummings

3 右手を右足の10cmほど右側、肩の少し前におく。息を吐きながら、下腹部を働かせて骨盤を引き上げ、右腕を伸ばし始める。骨盤を引き上げ続けながら、左足のかかとがしっかり床を踏み、足首から上が引き上げられているのを感じよう。左手を右足先に添えて、右脚を右腕にしっかり絡ませる。右脚を右腕に押し付ける。

ヴィシュヴァーミトラーサ
Photo by Rick Cummings

4 右腕と骨盤が安定したら、右脚を伸ばし始める。右脚を伸ばし続け、拇指球も遠くに伸ばし、つま先をピンと張る。足の裏を意識的に回して天井に向けようとしているかのように、右足に回転の動きが起きるのを感じよう。ここでもう一度、左足の外側でしっかり床を踏む。こうすると、体幹部を働かせて骨盤を引き上げるのに役立つ。右太腿を右腕に押し付けてバランスを保つ。右手でマットを押しながら、左手をゆっくり右腕の延長線上に力強く伸ばし始める。胸部を開き、鎖骨を耳から遠ざける。尾骨を左足のかかとのほうに伸ばして、両脚を働かせ続ける。この姿勢を5回呼吸する間保つ。反対側も同様に行う。

ヴィシュヴァーミトラに捧げるポーズ
Photo by Rick Cummings

安全に行うために

このポーズは、手首、ハムストリング、骨盤にけがをしている人には向かない。右脚を伸ばすには、まず腕と骨盤が安定していなければならない。ここが安定していないと、右ハムストリング、左股関節屈筋、右肩の回旋板腱を痛める危険がある。腕と骨盤が安定していると感じたら、右脚を右腕に押し付け、足先をしっかり伸ばして右脚を働かせ続けながら、骨盤底を引き上げる動きを続けよう。ポーズを崩さないこと。腰と鼠蹊部の靭帯に負担をかける恐れがある。

指導&モデル/オリヴィア・スウ
20年以上、アシュタンガヨガを学び続けている。リチャード・フリーマンとメアリー・テイラーに師事しているほか(現在はふたりの元でシニアティーチャーを務めている)、ティム・ミラーの指導も受けている。プロのロッククライマーであるスーは、ヨガに打ち込みながらバランスよくほかのスポーツに情熱を傾ける術を心得ている。岩壁を登っていないときには、リトリートやワークショップでヨガを指導している姿が世界中で見られるはずだ。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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Photos by Rick Cummings
Model by Olivia Hsu
Styling by Jessica Jeanne Eaton
Hair&make-up by Beth Walker
Translation by Setsuko Mori
yoga Journal日本版Vol.60掲載



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ウッティターパールシュヴァコーナーサナ
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