女子一人旅、アーユルヴェーダ体験記(2)スリランカ滞在編
特別メニュー|デイリーメニュー以外にそれぞれの体質と症状による特別メニューの施術
■Nasyakarma ナスヤ・カルマ(3日目の午前)
鼻のトリートメント。首から上の部分にある器官に詰まった痰や毒素を除去し、頭部をきれいにするそうです。耳鳴り、頭痛、首のコリ、副鼻腔炎など頭・首・目・鼻・耳・喉の病気に効果があります。
ベッドに仰向けになり、セラピストさんが体調に合うオイルを鼻腔に垂らします。喉にオイルを貯めて部屋へ戻り、できるだけ痰を出すようにと言われました。オイルとともに喉に溜まったアーマを排出するため2時間は部屋で過ごすよう指示されます。
この時はむしろ粘膜が腫れて詰まった感じだったので、イマイチ効果があるのか疑問でしたが、その日の夜から、もともとアレルギー性鼻炎でいつも詰まり気味だった鼻の通りが良くなっていて、小学生の時から使っている点鼻薬がなくても眠ることができました。
■Akshitharpana アクシタルパナ(4日目の午後)
目のトリートメント。目の筋力を強化して視力回復、頭痛の予防、睡眠を促すなどに効果があるようです。
このトリートメントはアーユルヴェーダの写真で度々見かけていたので「ついに私も!」と楽しみでした。目の周りに練った小麦粉で土手を作り、温められたハーブ入りのギーを溢れない程度に眼球に注がれます。まるでお料理されているかのよう。丁寧な作業でこれだけでもとても気持ちが良かったです。ギーが溜まるとセラピストさんからの指示で、目を開けたり閉じたりパチパチと何度か繰り返します。視界は黄色の世界ですが痛くてしみるということはありませんでした。
もはや毎日オイル漬けで何がどう影響しているのかその時はわかりませんでしたが、最終日には視界がはっきりし、目がパッチリしていたのできっとアクシタパルナ効果かと思います。定期的にやりたいです。これだったら日本でも気軽にできそうですね。
■Vasthikarma ヴァスティ・カルマ
続いて、同じ部屋で浣腸療法です。ヴァータ系の病気を治すのに効果的なトリートメントで直腸にメディカルオイルを注入して、余分なヴァータと毒素を除きます。効果は便秘、坐骨神経痛、リウマチ、関節痛などの改善です。
まず、ベッドに仰向けになり下腹部に温湿布をしてもらいます。セラピストさんに言われるがまま左側を下にして横向きになり、右ひざを曲げて体勢を整えます。
ヴァスティヤントラという器具でオイルを注入され、数時間体内に留めておくよう指示されます。アーユルヴェーダは初体験ばかりで、毎回ドキドキしていましたが、この注入時が一番緊張しました。また、最初はオイルの品質、器具の清潔さなど色々が気になって仕方なかったのですが、1日過ぎるごとに好奇心が勝って、だんだん細かいことが気にならなくなってきました(潔癖気味&こだわりからの脱却という思いがけない効果です!)。オイルは一晩とどめておければ最善らしいのですが、そういうわけにはいきませんでした。この日の夕食は制限がありサーブのみOKです。こちらは100%成功を目指して再チャレンジしたいかも。
これらの特別トリートメントは効果を最大限にするために、施術後、部屋に戻って静かに過ごすよう指示があります。髪を洗うことも禁止で、食事も規制があります。ヘルスセンターの棚には、各施術メニューの詳細と注意事項が書かれた日本語の説明書があるので、事前によく読んでおくと安心です。
シロダーラについて
今回のトリートメントにどうしても本場のシロダーラを入れてもらいたかったのですが、2週間以上滞在しない人はできませんでした。(現在は、8日間以上の滞在で受けれるそうです。)
理由は身体が整った状態でシロダーラを行う方が効果的で、滞在期間が短いと食事、鍼、トリートメント、自家製ハーブ薬で十分に毒素がだせないからだそうです。残念。
ということはやはり、日本の高額なシロダーラはその日にエステ感覚で受けられるところが多く、治療として受けたい場合は本場で体験するのがベストだと実感しました。
食事のテーブルが同じだったYさんとAちゃんはシロダーラの施術を受けていました。シロダーラ期間はかなり拘束されるみたいで、大変そうでした。常に油まみれの頭に布を巻き、身体を洗ってはいけない、日光に当たらない、部屋にいる、本は読まない、運動、ツアーに参加もダメなど、バーベリンのシロダーラは暇が苦痛そうでもありました。(南インド編で書きますが、インドのシロダーラはもっと自由です!)
こんな形で、私の初めてのスリランカでのアーユルヴェーダの体験が終了しました。次回は、「バーベリン・リーフ・リゾート」の一番大事な食事とハーブ薬についてを紹介します。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
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