「脊柱側弯症」により矯正装置をつけてすごした日々…自尊心の低い私を変えた出合い

 「脊柱側弯症」により矯正装置をつけてすごした日々…自尊心の低い私を変えた出合い
Eva Sung
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背中の痛みから解放された、驚くべき体験

成長期が過ぎ、またブレースを着けずに過ごせる時が来ました。ある夏の日、私はニューヨーク市内であるモデル事務所からスカウトをされました。15歳で自分の体に自信なんてなかった私は、そのチャンスに浮き足立ちました。やがて、モデル業をきっかけに世界中を旅するようになりました。これまで味わったことのない素晴らしい経験をする一方、常に背中の痛みに悩まされていました。常にブレースを着用していないと、体が不安で、脊柱がねじれては神経に触れ、片頭痛を引き起こしました。ロンドンに住んでいた当時、この不快感を和らげるためにヨガを試すことにしました。最初のクラスで、ハードながらもやりがいのあるポーズを一通り、48度の高温の中、試して見ました。私のコアの強度は当時ゼロでした。多くの前屈ポーズがありましたが、クラスメートの皆がやるように動くことも曲げることも私にはできませんでした。しかしそのレッスンが終わる頃には、痛みが和らいでいました。それから一ヶ月間プラクティスを続けると、自分がもっと強く、もっと穏やかに感じ、すっかりヨガの虜となっていました。しかし、日々の生活が忙しくなるにつれて、プラクティスの回数は減っていきました。やがて、私はスペインへと引越し、料理学校に通い始めました。そして、1日14時間、キッチンで働くようになりました。ニューヨーク市内で自然素材だけを使ったデザートに特化したデリバリー専門の焼き菓子店を開業した時、私はストレスを抱えてしまい、自分をもう一度取り戻すための何かが必要だと感じました。

ある日、インスタグラムをぼーっとスクロールしていると、美しいヘッドスタンドのイメージ画像に出合いました。それはとても格好良くて素敵でしたが、私はこれまでそのポーズをやったことがありませんでした。興味をそそられて、私はソファーに向かってヘッドスタンドを試しましたが失敗しました!しかし、可能性はありました。頭皮がすり減るまで練習しました。そしてついに成功した時、私は達成感を覚えました。そうして、家でのプラクティスをするきっかけとなったソーシャルメディアを始めたのです。私の脊柱側弯症は手術なしでは決して改善されることはありません。しかし、ヨガは背骨を支える背中の筋肉を作り、脊柱側弯症と上手く付き合っていく心の支えとなっています。

ヨガが私にくれたもの

ヨガがなかったら、私は今のように自分がもっと強く、もっと落ち着きを持って、もっと今という瞬間を生きることは決してなかったでしょう。事実、私にとってヨガプラクティスはまるで違う種類のブレースのように、物理的に精神的に支えてくれていると感じています。―たとえ人生が蛇行したロンバー・ストリートのように感じたとしても、あらゆる人生のシーンで予期せぬことに直面したとしても。

教えてくれたのは…クラリス・ラムさん
16歳からモデルとしてLA、ニューヨーク、パリ、ロンドンなどファッションの中心地で活躍。その後、著名な料理学校であるイタリアのル・コルドン・ブルーまたニューヨーク州にあるカリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカを卒業した。現在はニューヨーク市内ブルックリンにある自然素材のみを使用したデザートを提供するオンライン菓子店「the baking bean」を経営している。@chefclaricelam

ヨガジャーナルアメリカ版/「Yoga Transformed Me After a Scoliosis Diagnosis

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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By Clarice Lam
Translated by Hanae Yamaguchi



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