男性が抱く体型への劣等感…自己否定し続けてきたヨガ講師が伝えたいこと
女性だけでなく男性もボディイメージに悩むことがあります。ヨガインストラクターのマシュー・リヨンズさんは自身の不安感との戦い、そしてヨガがどれだけ自分自身を愛する手助けをしてくれたかについて語ってくれました。
ずっとボディ・イメージに苦しめられてきた
私は中学校以来、182cm以上の身長と90kg以上の体重で生きてきました。当時、友人や家族は私のことをデブ、太ったマットと呼んでいました。彼らは私の履いているきつそうなズボンを見てボーリング用のボールをまるで飲み込んだみたいだと馬鹿にしました。もしかしたら愛情のあるジョークだったのかもしれませんが、私は傷つき、恥ずかしく、自分の容姿を醜く感じました。
5年生のとき、周りにからかわれないように丸く太ったお腹を締め付け始めました。ちなみにそれはその後何十年にも渡って私の習慣となりました。10代の頃、流行りのブランド、IZOD polosやLevi'sなどはサイズが合わずに着ることができませんでした。代わりに着ていたノーブランドの服でさえもきつく、周りには大きなサイズの服を着ていることを笑われました。
その結果、50代の現在、これまでの人生の中でも最もリラックスし、落ち着いているにもかかわらず、自分の体のこととなると未だに不安感に苛まれています。
長年に渡って自分の見た目に自身が持てなかったことから、大きな不安を抱えました。あらゆる社会的な場面において、内なる怒りの気持ちが抑えきれず、今を楽しく生きるということがほとんどできずにいました。私は他人からどう見られているかということを考えてばかりいます。
周りの人間は私のことを手がかかり、繊細で愚かな人間だとおもっているのか?もしくはただ単に私の大きな体だけに目がいくのか?周りの人間に自分という存在はわかって欲しいけれど、注目はされたくないという心の葛藤があります。価値は認められたいけれど、人にジャッジはされたくないのです。
もちろん、女性たちは何世紀にも渡って物として扱われたり、実現不可能な美しさのイメージに翻弄されたり、破滅的な影響を受けてきました。加工写真だらけの雑誌や最近ではインスタグラム上のフィルター加工された写真などは、外見に対するプレッシャーを更に強めています。
1960年代以降、女性たちは積極的にありのままの体型を愛し、体についた脂肪を受け入れるようになりました。そして実現不可能なスタンダートを打ち砕き、もっと積極的に自分の経験談を語れるようになったり、生まれ持った肌や体を心地よく感じたりできるように変革してきました。
一方、私が関わってきた男性のコミュニティはというとそれとは全く異なります。多くの男性は垂れたビール腹や食欲旺盛なことについてジョークを飛ばしますが、自分のボディイメージについて語ることはまれで、自分の体型に敏感だったり、自信を持ったりということはあまり一般的ではありません。
しかしながら、男性にもまた痩せ型で筋肉質という理想的な体型の巨大なプレッシャーはあるはずです。自分の体型に関する苦悩について話すことは恥ずかしい、と感じている人はまだまだ多くいます。確かに私もヨガに出会うまではその苦悩を隠していました。
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