アトピーとニキビを人一倍気にしていた私を救った言葉|女優・藤井美穂のボディポジティブ論
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アメリカで女優やプラスサイズモデルとして活動する藤井美穂さん。日本では自分を否定し続けていた彼女が、英語も話せぬまま飛び込んだ街で出会ったのが「ボディポジティブ」という考えでした。この連載では、藤井美穂さんがアメリカ生活を通して学んだボディポジティブ精神とそこから得た自身と周囲の変化などを伝えます。
10代の自尊心は肌荒れでボロボロになっていた
私は13歳の時からアトピーに悩まされてきました。思春期に入り急に始まった肌荒れに10代の自尊心はボロボロになりました。掻くのは恥ずかしいのに、掻くのをやめられない。掻いたところがニキビになって、顔は真っ赤。その上からニキビを引っ掻いてしまい、肌に残るニキビ跡。
クラスメイトに言われる、「美穂ちゃんもっと清潔にしたほうがいいよ?」人一倍アトピーもニキビも気にしてケアしてるのに、そんな心ないことをアドバイスのように言われて、気持ちは折れそうでした。なにをしていても周りの目が気になってしまうのです。
思春期を過ぎてもアトピーは治らず、大学もずっとファンデーションでカバーしないとどこにも行けない。隠したって鏡を見れば、肌の上で影になっているニキビ跡がよくわかる。憎くて憎くてしかたない。これは私の中でトラウマになってしまい、口に出すのも恥ずかしくなってしまいました。
「みんな私の肌のこと言わないのは、言ったら可哀想なくらい酷いからなんだろうな」なんて、言われないことに関しても悪い方向に受け止めていました。
このトラウマから私を救ってくれたのもボディポジティブでした。
ボディポジティブは外見に関するあらゆるものが含まれます。もちろん、肌もその一つ。
ボディポジティブをSNSで知ってからは、肌がまだらになる病気のモデルさんや、妊娠線に色を塗ったアート、化粧の下のニキビを写真で載せるセレブリティなど、たくさんのありのままを大切にする人々を目にして、徐々に自分の肌をありのまま受け止める土台ができていきました。
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