どうしても自分を好きになれないあなたに|女優・藤井美穂を自由にした「ボディポジティブ」とは

 どうしても自分を好きになれないあなたに|女優・藤井美穂を自由にした「ボディポジティブ」とは
Miho Fujii
藤井美穂
藤井美穂
2020-05-24

コンプレックスを武器に変えて、アメリカでたくましく生きる女性がいます。女優やプラスサイズモデルとして活動する藤井美穂さん。日本では自分を否定し続けていた彼女が、英語も話せぬまま飛び込んだ街で出会ったのが「ボディポジティブ」という考えでした。この連載では、藤井美穂さんがアメリカ生活を通して学んだボディポジティブ精神とそこから得た自身と周囲の変化などを伝えます。

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「心から自分を好きになる」なぜ難しいと感じるのか

私は今、自分のことが大好きです。気になるところも個性だし、その完璧じゃないところも含めて美しい人間だからです。きっと十代の私が聴いたら「キレイゴトはわかるけど、無理なものは無理だよ」と言ってしまうでしょう。それくらい十代の私は自分の生まれ持った容姿に絶望していました。

好きなものを着て、感じたことを言う自由は私の人生には与えられることはないと思っていました。今はその自由を謳歌しています。心から自分が好きになれたのです。

よくTwitterのフォロワーの方々から自分を好きになるのにはどうしたらいいのか?という質問をいただきます。なかなか一言で答えられる質問ではありません。自分を好きになることとは、自信を手に入れること。自信とは思い出のようなもの、通り過ぎてからしか手に入れることはできない結果のようなものなのです。

ボディポジティブを始めるには、まず自分を好きになることというスタートラインがすごく遠くに見える人もいるのではないでしょうか。

まず、「好き」という言葉がハードルを高く感じさせるのだと思います。どうしても英語ではそう言うので、私の言う「好き」はたぶん日本語で言うと多くの単語をカバーできると思います。

好きにはグラデーションがあり、1番グラデーションの最初にある好きは「今日も生きている」です。

まず、今日まで生きてきたあなたは十分に自分のことが「好き」でいられているはずです。ある程度自分を認めてあげていないと、私たちは毎日の生活を送ることもできないのです。なのであなたは今日まで生きてきたくらい自分のことが好きと言えるはずです。逆に言えば、今日もそこそこに生きていたら「自分のこと好きと言ってあげていい」んです。

生きるのは十分に大変なことなので、それだけでも貴方は十分に偉いんです。もっと気軽に自分を褒めましょう。今日生きている貴方を褒めるのが、一番初めの「自分を好きになるためのステップ」です。今日生きてきたあなたは既に自分のことが好きなんです。既に。

だから明日も生きられるなら、そこに「好き」がどんどん上乗せされるイメージ。上乗せされない日があっても、今日生き抜いたので、それだけで好きデイリーポイントが追加されるので、既にあなたは超偉いです。

明日のあなたは、もっと好きな自分を見つけられるはず。これができたら、自分を好きになるための旅のスタートラインに立ったといえます。

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