カテゴライズなんて無意味!"個人の生と性"に目を向ける時代へ/キレイな人の脳内 #2 小原ブラス

 カテゴライズなんて無意味!"個人の生と性"に目を向ける時代へ/キレイな人の脳内 #2 小原ブラス
小原ブラス
横山正美
横山正美
2020-05-15
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ーー仕事柄 SNS は発信ツールとして欠かせないと思いますが、言葉ひとつで攻撃の対象にもなってしまいます。そのあたりどう考えていますか?

ただの嫌がらせや、容姿に対する罵りは、僕にかまってほしいだけなのだと思うとそんなに辛くはありません。以前もツイートしたのですが、「好きな人に言われたら悲しいけど、好きではない人に言われてもなんとも思いません。僕をまずは惚れさせてみろよ」と思っています。

それよりも、残念だなという気持ちになることが多いのは、これまでの僕の発言や行動に対して、注意ではなく人格を否定して批判をしてくる人達です。彼らの多くは、僕の発言でAともBともとれることをわざわざ悪く捉え、悪いように解釈をしていることが本当に多いなと感じます。例えば道を歩いていて犬のフンが落ちていたら、普通はそれを跨いで、すぐに忘れて前へ進みますよね。でも彼らはそのフンをわざわざ手にとって、臭いを嗅いで、顔に擦り付けて「あー臭い!」と言って大騒ぎをするのです。

発信者が人を傷つけないようにするのはとても大事なことだと思います。と同時に、世界には本当に多くの人がいて、インターネットが発達するとともに、その多くの考えに触れることができる時代になりました。受け取り側も自分にとってのネガティブな情報があった場合に、それをわざわざ自分の人生に取り込んで傷つこうとしないことも大切だと言うことを学ぶ時期にあるのかもしれません。

ーーパンデミックの発生以降、ウイルスという目に見えない“敵”により外出制限されたり、仕事を失う人が出るなどこれまでの生活は一変してしまいました。今後の世の中はどうなると思いますか?

この情報社会の新時代では、ウイルス感染によるパンデミックをはるかに凌ぐスピードで、むしろ「恐怖」そのものがパンデミック化していったように感じます。もちろん、ウイルスや経済危機によって多くの命が失われることを考えると今回のパンデミックは本当に悲しいのですが、今は少し前向きに捉えています。というのも、家で自粛をすることで、家族と話したり1人の時間を過ごすことで、自分のプライベートな時間、つまり個人の幸せのために生きている時間を見つめ直すことができたのではないかと思うからです。

今までの時代は国と国が、人と人が複雑に絡み合い、絶対に止めることのできない社会の流れにただただ身をまかせる他にありませんでした。そして、誰もがそれを止めることが出来ないと信じていました。でも、この小さな目に見えないウイルスはいとも簡単に、多くの物事をストップさせました。多くの人は「あ、なんだ止めれるんじゃん」ということに気がついたと思います。今まで生きるために働いていると信じていたけど、むしろ働くために生きていたのではないかということに多くの人が気がついたと思います。働くためにお金を稼ぎ、働くために車を買って、働くためにガソリンを買っていたんだと。

でも、それって本当に必要なのかな?家にいて、最小限の少ない物でも幸せになれるじゃないか。僕の結婚相手はこんなこと考える人だったんだ、子供はこんなことで笑ってくれるんだ、今までお金を沢山稼いで、多くの人に羨ましがられることが幸せだと思っていたけど、幸せってそんなことじゃないのかもしれないな。そんなことに多くの人が気がついたのではないでしょうか。アフターコロナがどうなるか、僕には分かりませんが、コロナをきっかけに1人1人が自分だけのオリジナルの幸せに目を向け、それを追い求めることができるような社会に変化していくことを強く願っています。

最後にもう一言。

「皆一緒だよ」とか「あなただけじゃない」という言葉で人を慰める人がよくいますが、私と同じ人が世界中どこを探してもいないように、あなたと同じ人はいないはずです。人は1人で生まれ、1人で死ぬとても孤独な生き物。でも、孤独であることは皆の共通点です。自分を自分以上に愛せる人はいません。誰かに立派な人と言われる必要もなければ、認められなくてもいい。自分が愛せる自分になりたいな。最近僕はそんなことを考えています。

Profile:小原ブラス(こばら・ぶらす)

小原ブラス
小原ブラス

1992年4月20日、ロシア連邦ハバロフスク市生まれ、兵庫県姫路市育ち。コラムニスト、タレント。TOKYO MX「5時に夢中」水曜 黒船特派員、フジテレビ「アウト×デラックス」等出演TV番組多数。2018年1月より産経デジタル ZAKZAK「外国人がみるニッポン」連載中。また同年12月よりロシア人で大阪育ちのモデル/タレントの中庭アレクサンドラとのユニット「ピロシキーズ」でユーチューバーとしても活動中。

ライター/横山正美
ビューティエディター/ライター/翻訳。「流行通信」の美容編集を経てフリーに。外資系化粧品会社の翻訳を手がける傍ら、「VOGUE JAPAN」「etRouge」(日経BP)「NikkeiLUXE」等のメディアでセレブリティインタビューを始めビューティ関連の執筆活動中。

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