カテゴライズなんて無意味!"個人の生と性"に目を向ける時代へ/キレイな人の脳内 #2 小原ブラス
ーー「小原ブラス」を名乗るようになった経緯は?
「КРАСУЦКИЙ-ИВАНОВ / ВЛАС ЛЕОНИДОВИЧ (クラスツキーイヴァノフ / ヴラス レオニドヴィッチ)」。僕のロシアのパスポートに書いてある名前はこちらです。長いですよね。僕も12歳になるまでこの名前を自分で覚えることが出来ませんでした。日本の学校に通い生活する上で、この名前を使うのは少し大変だろうということで、日本の父が僕を養子にした時に役所へ通称を届け、日本国内での本名は「小原ブラス」になりました。小原は新しい父の苗字、ブラスは日本語でも発音ができるようにロシアの下の名前の「ヴラス」を「ブラス」に変えただけのものです。
ーー「自分はロシア人だな」または「関西人だな」と思う時は?
正直日本に居て、あまり自分のことをロシア人だと思うことはありません。でもたまに、ロシアに行った時「あ、僕はロシア人なんだ」と思うことがあります。それはロシアのウォッカのつまみを食べた時に「うまい!!」と思ってしまうことです。ロシア料理といえばピロシキやボルシチが有名で、日本人の口もよく合いますが、ウォッカのツマミとして発展してきたセリョートカ(ニシンの塩漬け)やサーロ(豚バラ肉の冷凍塩漬け)のような食べ物はクセが強くて日本人には不人気です。それを「うまい!!うまい!!」と連呼しながら食べてしまう時にはロシアの血が騒いでいるような気がします。
関西人と思う時は、何か話したいことを語って照れ臭くなるとつい「知らんけど」と付け加えてしまう所ですね。よく関西人の「知らんけど」は「今話したことに対しては、何も責任をとりませんよ」という意味だと言われますが、どちらかというと真剣に語ってしまったことがちょっぴり恥ずかしくなり照れ隠しの要素が強いのではないかと思います…「知らんけど」(笑)。
“日本人”ではなく敢えて“関西人”なのは、僕の国籍はロシアで、日本には永住権を持っているからです。日本人になるには日本の国籍を取得しなければなりませんが、関西人を名乗ってもいい条件は法律で決まっていませんからね。僕は関西人と名乗れる条件はなんとなく満たしている自信があります。
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