産婦人科医に聞く|どこをどう洗えばいいの?正しい「膣の洗い方」
膣の正しい洗い方とは
「膣を洗うと言っても、わざわざ奥まで指を入れて洗う必要はありません。石鹸などが入り込み、膣内のpHバランスが崩れてしまったり、大切な菌を洗い流してしまうことも」と、八田医師。具体的に洗う場所は、表面の陰毛部分と大陰唇と小陰唇の間、膣の入り口付近で十分である。
特別なものは何も必要ない
おりものが多くて気になる人、デリケートゾーンのケアに関心が高い、ヨガなどの運動で汗を大量にかく人なら、デリケートゾーン専用のソープやタオルを使うのもいいだろう。だが、いつも使っているボディシャンプーや石鹸に(弱酸性が好ましい)でも、何ら問題はない。泡立てた状態を膣のまわりに塗布し、指の腹を使って優しくなでるように洗って欲しい。ちなみに筆者は忙しい時や時間がないときなど、つい大陰唇と小陰唇の間にネイルを施した爪を立ててしまい、傷つけてしてしまうことがある。粘膜は本当に薄く繊細な場所なので、面倒がらずに「指の腹」を心がけるようにしたい。
フィニッシュは、膣を温める
膣を洗うのは、必然的にバスタイムになるだろう。その際、ぜひ湯船に浸かって欲しい。「前回もお話したように、膣はストレスや環境に左右される場所。冷えとストレスは特に大敵です。湯船につかることで、体が温まるのはもちろん、副交感神経が高まりリラックスできるのです。だから面倒がらずに、できるだけ入浴してください」と、八田医師は語る。
お話を聞いたのは…八田真理子医師
産婦人科医。1990年聖マリアンナ医科大学卒業。順天堂大学、千葉大学、松戸市立病院産婦人科勤務を経て、1998年、千葉県松戸市で女性のためのクリニック「ジュノ・ヴェスタクリニック八田」を開業。思春期から更年期までの幅広い女性の診療を行う。日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医。日本マタニティフィットネス協会認定インストラクター。膣をきちんとケアすることの重要性を訴え、女性の体について知っておくべき知識を1冊にまとめた「産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話」(アスコム)を発売。
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