【知るだけで防げる】東洋医学『五臓』から読み解く「快適な梅雨の過ごし方」と不調に効くツボ2選
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『五臓』という言葉を聞いたことはありますか?東洋医学における、生きるために必要な働きを『肝・心・脾・肺・腎』という5つに分類したものをいいます。五臓は季節と繋がっており、梅雨にあたる長夏は『脾』と連動しています。目に見えない五臓を覗き、季節に合ったケアを取り入れて気持ちよく梅雨を過ごしましょう。
『五臓』とは
『五臓』とは、生きるために必要な働きを『肝・心・脾・肺・腎』という5つに分類したもの。西洋医学の臓器の概念とは異なり、身体の様々な機能や外的要因との繋がりも含んだ、健全に生きるための要として捉えることができます。五臓それぞれが機能を持ち、互いに協力しあいながら私たちを生かします。そして自然や時間の流れと連動しながら身体の様々な部分と繋がって休むことなく働いているのです。目に見えない五臓ですが、感情や行動、五味などとも繋がっており、日常生活のなかで起きる不調や不快と丁寧に向き合うことで、五臓の疲れや衰えをキャッチすることができます。それぞれの五臓と事象の繋がりについて知ることでより心地よく過ごすヒントが見えてきます。
五臓と季節
私たち人間も地球に生きる自然の一部です。そのため季節の変わり目には、その流れに合わせて身体や心の変化が起きるのが自然なのです。五臓は季節とも密に関係しており、それぞれに特徴と関係性が異なります。
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これから始まる梅雨 / 長夏は『脾』の季節。東洋では夏と秋の間に位置する季節といわれています。湿気を含んだ暑さと、変動しがちな季節の変わり目は身体と心の波も変動しやすく体調を崩しやすくなる人も多いです。『脾』は湿度に弱い性質をもつため、梅雨時期には特に影響を受けやすいのです。梅雨時期の不調を軽減するためにも『脾』の性質について詳しく見ていきましょう。
『脾』について
〜梅雨/長夏を快適に過ごそう〜
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『脾』の働き
脾の作用としては大きく3つあります。
①食べたものを変化させて運ぶ出す運化作用
②気・血・水を上に持ち上げる昇清作用
③血液が外へ漏れるのを防ぐ統血作用
『脾』が弱ってくると起こる症状
・むくみやすくなる
・お腹周りが垂れてぽっちゃりする
・やる気、元気がでない無気力状態になる
・下痢や消化不良など消化器系のトラブル
・口の周りにニキビなどの吹き出物が出る
『脾』は消化器官を司り、栄養素を吸収、運搬、排出といった生きるための基盤をつくります。そのため、食事からの影響を最も受けやすい場所でもあります。ストレスや過労、睡眠不足なども『脾』に負担がかかりやすくなるためこの時期は特に注意が必要です。冷たいもの、脂っこいもの、水分を取りすぎないよう意識して過ごしましょう。
『脾』に効くツボ
梅雨時期や季節の変わり目、身体がなんとなく重い、だるいと感じたときに押したいツボ2選。
・太白(たいはく)のツボ
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足の親指下にある大きな骨の下の凹んだ場所。胃が弱っていると感じたときに押すのがおすすめ。便秘解消にも効果的。
・血海(けっかい)のツボ
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膝のお皿の底辺から指幅3本ほど上がった場所。生理不順や生理痛などの生殖器系に効果のあるツボ。冷え性にも効果的。
まとめ
東洋医学からみる『五臓』は目に見えないですが、身体や心の様々な症状と繋がっています。心身のバランスを整えるためにも『五臓』について知り、生活の中で意識できることをぜひ実践してみてください。湿気が多くジメジメと蒸し暑い梅雨時期をより快適に気持ちよく過ごすために、『脾』とセットで働いてくれる胃の療養も心がけて過ごしましょう。
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