【納豆】食べれば食べるほど健康ではない!適量は何パック?納豆のギモンを管理栄養士が解説

【納豆】食べれば食べるほど健康ではない!適量は何パック?納豆のギモンを管理栄養士が解説
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日本の伝統的な発酵食品である「納豆」。手軽に食べられ、たんぱく質やビタミン類、腸内環境を整える成分も豊富で、健康食品として知られています。身体に嬉しい効果がたくさんある納豆ですが、食べれば食べるほど健康になるわけではありません。この記事では納豆の食べ過ぎによるリスクと、適量を管理栄養士が解説します。

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 納豆を食べ過ぎるとどうなる?

 腹痛・下痢・お腹の張り

納豆に含まれる食物繊維と納豆菌が腸内環境を整えると言われています。納豆に含まれる食物繊維は、 水溶性・不溶性どちらもバランスよく含み、腸内の善玉菌のエサとなります。一方で、食物繊維を大量に摂ると、腸が過剰に刺激され、 その結果、腹痛、下痢、膨満感(お腹が張る)といった不快な症状につながることがあります。

納豆
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便秘が悪化する

納豆は腸内環境を整えて、便通改善に役立つイメージですが、摂りすぎると便秘を引き起こす可能性があります。不溶性食物繊維をたくさん摂取し、且つ、水分が足りない状態だと便が固く・詰まりやすくなり、スムーズな排便を妨げます。

塩分やカロリーのとりすぎ

納豆そのものの塩分は多くありませんが、タレや醤油を追加して食べると、食べる量に比例して塩分摂取が増えます。納豆は付属してるタレや、醤油やポン酢など調味料の追加、漬物や塩昆布など塩分が高い食材と相性が良く一緒に食べがちです。例えば納豆、きゅうりの漬物、梅干しなど和食の定番となる食材を並べて食べると塩分量が約3gとなります。日本人の1日の塩分摂取目標量は、男性で7.5g、女性で6.5g未満を勧められているため、1日の塩分量の約半分を摂取することになります。また、納豆1パック(約40g)で 約80kcal前後あります。3パック以上食べると200kcalを超えてくるため、食べ過ぎはエネルギーの過剰摂取に繋がり体重が増える原因となります。

納豆の適量は「1日1〜2パック」

以上を踏まえて、納豆は 1日1〜2パックがお勧めと言えます。これは、

・食物繊維が適量に収まる
・カロリー過多を防げる

といった理由から、最もバランスが良い摂取量とされています。また、納豆には「ナットウキナーゼ」と呼ばれるたんぱく質を分解する酵素が含まれますが、これは血液をサラサラにしてくれる働きがあります。納豆1~2パック食べることでナットウキナーゼも適量摂れるので、納豆の健康効果を効率良く摂るためにも、適量を守って取り入れていきましょう。

納豆
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 まとめ

納豆は間違いなく健康に役立つ食品ですが、「食べれば食べるほど健康になる」というものではありません。食物繊維や塩分、カロリーの過剰摂取などのデメリットもあるため、1日1〜2パックを目安に続けることが最も効果的です。毎日無理なく続けられる量を意識し、納豆の健康効果を効率的に取り入れていきましょう。

〈参考文献〉

食品成分データベース

ナットウキナーゼ | 日本ナットウキナーゼ協会
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