座りっぱなしが招く不調「猫背・腰痛・むくみ」を一気に改善【陰ヨガ龍のポーズで腸腰筋ストレッチ】
暦の上では「春」といえども、まだまだ寒いですね。ついつい温かい部屋でじっと長時間ゲームをしていたり、デスクワークで座りっぱなし…という生活をしていませんか? さらにむくみや慢性腰痛、ポッコリお腹に悩んでいたら「腸腰筋」がガチガチに硬くなっているかもしれません。陰ヨガの「ドラゴン(龍)」のポーズで、腸腰筋をストレッチしていきましょう!
「腸腰筋」ガチガチ度診断、あなたは何個当てはまる?
☑デスクワークで2時間以上座りっぱなしの日が多い
☑ヨガ以外の運動が嫌い
☑面倒くさがり。最小限の行動が好き
☑腰痛持ち
☑おなかポッコリ
☑反り腰で、タダサナ(立ちポーズ)では必ず姿勢を注意される
☑ストレートネックである
☑電車で席にドスンと座る
1つでも当てはまっていたら!あなたの腸腰筋はきちんと使えていなく、硬くなっているかもしれません!!
なぜ「腸腰筋」が大切?
腸腰筋の役割とは?
背骨の腰椎と大腿骨までを結ぶ筋肉群の総称で、大腰筋と腸骨筋を合わせて「腸腰筋(群)」と呼びます。スポーツトレーニングの世界でも「体幹の筋肉・インナーマッスル」として注目され、重要な筋肉群です。体幹から下肢を自由に可動させる、股関節屈曲群です。
・骨盤を前傾させる
・股関節を曲げる
・股関節を安定させる
が腸腰筋の役割です。アスリート、特に走る競技、ハードル競技など、下肢を使う競技者は腸腰筋の強さと柔軟さがカギとなるので、腸腰筋のストレッチは欠かせません。
参考)ウィキペディア腸腰筋
腸腰筋が硬くなると起きやすいリスク
(1)歩行に影響し転倒リスクが高くなる
実は腸腰筋は、日常生活でも歩行や立座りに大きく関わります。腸腰筋がキチンと作用し、股関節屈曲し、脚が上がることで、歩行の際に足を前に「振り出し」できます。腸腰筋が弱くなると、転倒リスクが高くなる、ともデータがあります。
参考)腸腰筋の臨床的重要性
(2)腰痛を引き起こす
腸腰筋が伸びたまま、縮んだままでは、骨盤が制限され、腰痛の原因となることが分かっています。
デスクチェアに座りっぱなし、リビングソファに座りっぱなしの人は腸腰筋を縮めたまま放置している状態です。硬く縮めたまま、同じ態勢を保持し続けると筋繊維が伸びる機会を失い、そのまま乾ききってしまします。一度、繊維が乾くと潤いを戻すまでかなりの努力が必要になります。
(3)猫背やポッコリお腹の原因に
腸腰筋、特に大腰筋は、脊柱の健康的なS字カーブを保ち、姿勢保持、重心保持の役割を果たします。ある程度引っ張ってもらうことでバランスが良い状態になるということです。坐禅瞑想でも背中も丸まらず、長く座れます。ストレートネックが改善し、首・肩こりも解消します。逆に、腸腰筋が弱まると姿勢が悪くなり、ポッコリお腹の原因になることも。
参考)大腰筋機能の臨床的考察
腸腰筋をストレッチ「陰ヨガのドラゴン(龍)のポーズ」
今回ご紹介するのは「陰ヨガのドラゴンポーズ」。腸腰筋をストレッチすることで、どのようなメリットが期待できるでしょうか。
① 体幹のインナーコアが鍛えられる
腸腰筋がしっかり動き出すと、インナーコアの腹横筋も引き締まります。インナーコアとは、腸腰筋を含む、横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋のことです。タダサナ、英雄のポーズ、体側伸ばしポーズなど、ヨガの立位のポーズが安定します。
② リンパケア、むくみの改善
太腿の付け根の鼠径部には、大動脈、大静脈、そして、およびリンパ節が存在します。鼠径部を伸ばすこと、それは血行、リンパの循環を促すことです。血行が良くなり軽くなれば、フットワークが軽くなるでしょう。
③ 東洋医学の観点から、胃経・脾経の経絡ストレッチ
腿から腹部までの胃経・脾経絡を活性させます。栄気(えいき)の巡りがよくなります。栄気は陽の作用があり活動的な気です。「五臓を調和し六腑を灑陳(さいちん=洗い清める)し、筋骨を濡、関節を利する」。良く食べ物を消化分解し、栄養を体中に運ぶために、この下肢の経絡をストレッチし養生しましょう。
PCワーク、運転などの職業の方は、座っている時間が多いので、本当に硬くなりやすいです。気を付けたいものです。
<陰ヨガ・ドラゴンポーズのやり方>
① マットに四つ這いになり、右脚を前に出し、片足立ちとなる。
② 手の下にブロックなどを置き、上半身を安定させる
③ 後ろに残った脚の付け根がストレッチされているように足の踏み込みの調整する
④ 付け根の伸びを感じながら1-4分、保持する
⑤ 反対側も、同様に行う。
<バリエーション1:ドラゴンフライングハイ(高く飛ぶ龍)ポーズ>
① 上体を起こして、両手を前足の膝に乗せる
② 足の付け根の伸びを強く感じながら、体勢を調整する
<バリエーション2:ドラゴンツイスト(ねじりの龍)ポーズ>
① 上体を起こして、片手を床に置き、片手を膝に置き(あるいは背部に下す)
② 上体をねじり、後方に伸ばす脚の鼠径部を下向きに下す
まとめ
ポーズの時間は1分から4分、左右行ってください。間に休憩を1分いれるとまた気の流れが感じられて、リラックスできます。最後にシャヴァ―サナを3分から5分行いましょう。
陰ヨガでは全てのポーズをじっくり1分から5分行います。いつもより時間をかけてじっくり行うことで、イマココに戻って、体調や心の状態を観察しましょう。時間は目安ですので、自分が気持ちいいと思うだけ行ってください。
※鋭い痛みは危険な信号です。すぐに専門医療機関の医師にご相談ください。無理をして骨折しないようご注意ください。
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AUTHOR
西川尚美
西川尚美 サンディエゴでヨガに出会う。現在オンラインクラスでブレスワーク、陰ヨガ、瞑想、指導者養成講座を開講している。インサイトヨガのサラパワーズ氏、陰ヨガ創始者ポール・グリリー氏に師事。マインドフルネス陰ヨガ指導者養成講座 開講中。YYTT500、全米アライアンス RYT500認定講師 、介護予防運動指導員 著書「朝ヨガ夜ヨガ」宝島社 DVD「陰ヨガ for beauty & healing」
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