理学療法士が解説【腸腰筋の鍛え方】姿勢が良くなる&ヨガが上達する「腸腰筋ワーク」
姿勢を保つ大事な筋肉であり、ポーズを安定させるうえでも欠かせない「腸腰筋」。この腸腰筋について改めて学びながら、効果的に鍛えるトレーニングを実践しましょう。
腸腰筋にアプローチするなら、トレーニング・トレーニング・トレーニング!
「現代人は腸腰筋が弱い!」と中村先生。ストレッチより、しっかり使うために鍛えておくことのほうが大切なのだそう。そこで、右の筋肉の3つの収縮法を利用したトレーニングを紹介。異なるアプローチで腸腰筋を総合的に鍛えることで、ヨガポーズの上達はもちろん、骨盤が起きて姿勢が整うため、日常動作も快適に行うことができるようになります。
腸腰筋を短くしながら鍛える
目的:股関節を曲げる力をUP
腸腰筋は股関節の屈曲動作でも働きます。このときは筋肉が短くなりながら力を発揮(求心性収縮)しています。この筋力を鍛えると股関節を曲げる力が強くなるので、前屈系ポーズが楽になります。
このポーズと同じ使い方
パスチモッターナーサナ
・ダンダーサナ
・プラサリタパードッターナーサナ
アルダハラーサナのアレンジ
股関節を90度まで曲げようとすると、腿裏のハムストリングスが抵抗して腰が丸まってきます。これに負けないようにニュートラルな骨盤を保つことで腸腰筋が鍛えられます。
HOW TO
①仰向けになり、腰と床の間に手のひらを差し入れ、腰椎の自然な前弯を確認しておく。
②膝を伸ばしたまま片脚を垂直に上げる。腰椎の前弯が保たれていることを確認して行う。反対も。
POINT
脚を上げたとき、腰の後ろの空間がつぶれてきたらその手前でストップ。無理に上げない。
腰割りのアレンジ
相撲の腰割りと四股踏みは腸腰筋のトレーニングに最適。股関節を深く曲げる力が養われます。腰を丸くしないように、骨盤から頭頂まで真っすぐな背骨のラインを意識して。
HOW TO
腰割り
相撲の腰割りのように両膝を開いて腰を落とす。お尻を後ろに突き出し、骨盤を起こす。
四股踏み
①片脚に重心を移しながら反対の脚を上げる、頭頂から尾骨までの一直線は崩さず保つ。
②①を10秒以上バランスが保てたら、上げている脚を曲げ伸ばし。腰が丸まらないようにして。反対も。
POINT
真っすぐな背骨をキープしよう。背骨が曲がると腸腰筋に効かない。
教えてくれたのは...中村尚人先生
理学療法士、ヨガインストラクター。TAKT EIGHT主宰。理学療法士としての知識と経験を活かした指導で人気。医療とボディワークの融合、予防医学の確立を目指し、指導者育成、執筆活動、講演等幅広く活動。
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