「余命30ヶ月」と言い渡された自然薬剤師「DAY BY DAY」藤井晶浩さんと妻・多恵子さんの生き方
――活動については、二人で話し合って決めたのでしょうか。
(アキ)「あるときに決めたと言うよりは、とても自然に活動していましたね。こんなホームページがあったら良いねと話しながら、さらに自分たちが欲しいものを掲載して…。」
(タエ)「例えば、無農薬ではなく、自然療法で獲れる玄米って、本当に少ないんです。土地と雨と太陽でしか作れないから。でも私たちは運良く家の近くにそんな玄米を作っている方がいたので、会いに行ったんです。」
(アキ)「江頭さんという方で、『一枚の田んぼから、収穫できるのは6〜7割。3〜4割はダメになっちゃう。でも人は、7割を8割に、9割を10割にして収穫量を増やそうとする。だから農薬を使う。でも私は欲張らないんです。』と話してくれました。その言葉にハッとしました。今まで欲張りすぎて、過剰になっていることがあった気がします。それを引いていこうなんて、考えたこともありませんでした。『家族が食べられる分と、少しおすそ分けができるくらいがちょうど良い。』江頭さんの考えは、今の自分の基本になっています。そうやって自分たちを生かしているものを掲載していきました。そんなことを、夫婦で毎日話していますね。耳が痛くなるくらい(笑)」
――今後の活動について聞かせてください。夢は?
(タエ)「夢はアメリカと日本のデュアルライフ。西海岸かハワイが良いですね。あとは、60代で私たちの人生の映画化!『頑張ったね、私たち。』と言えるくらいの歳に映画が観れたら嬉しいです。可愛い女優さんに自分を演じてもらいたい(笑)。」
(アキ)「夢はたくさんあり過ぎますが、今の流れ作業的な医療を改善したいと思っています。病院に行っても、先生がモニター越しで患者さんに触れもしない場合ってありませんか?あとは処方箋で薬をもらって終わり。『お大事にどうぞ』って。限られた時間の中、仕方のないこともあるとは思います。でも僕自身が癌を患い、自分を見つめ直す時間はとても大事でした。不安を払拭するのは、結局“自分が自分を知ること”。病気になったのは結果であって、何故病気になったのかは、一人一人が見つめ直さなければいけないと思います。それはどんな病気も一緒。だから“何故”に立ち止まれる薬局。漠然とだけど、そんな店舗を構えても良いのかな、とは考えています。」
(タエ)「薬局なんだけど、すごく広い待合室には、本がたくさん置いてあり、自分で学べるようにして…。」
――では最後に、お二人が自然な笑顔にいれるのはどんなときですか?
(タエ)「私は、サーフィンしているとき。『なんでそんなに海の中で笑っているの?』とよく言われます(笑)。」
(アキ)「僕はなんだろうなぁ。たえちゃんとの関係が良好な時は何をやってもうまくいく気がします。そうでないときは、頭のどこかでひっかかり、何もうまくいかない。たえちゃんが僕のバロメーターです。家庭がしっかりしているから、外で力を発揮できる。きっとそう思っている人は大勢いると思いますが、すごく大事な存在ですね。たえちゃんが笑っていたら、自分も笑えるんです。」
笑顔の絶えない、とても素敵な夫婦だった。
晶浩さんは、このインタビューの直後、余命30ヶ月の日を無事に乗り越えた。そのお祝いとして、来週から二人でサンディエゴに行くと言って笑った。
限りある人生を楽しむためには、健康であることが最も大事だ。これからも彼らは、それを全身で伝え続けることだろう。
「一日一日を大切に、丁寧に生きよう」という“DAY BY DAY”のメッセージが多くの方に広まりますように。
そんな素晴らしい二人の生き方は、いつかきっと映画化されるはずだ。
DAY BY DAY(daybyday_2016)
・藤井 晶浩/Akihiro Fujii(Instagram:earth0309)
DAYBYDAY代表
(薬剤師/自然薬剤師、予防医学アドバイザー、ガンサバイバー)
・藤井 多恵子/Taeko Fujii(Instagram:taearth821)
(薬剤師/自然薬剤師、予防医学アドバイザー、薬膳コーディネーター)
西洋医学・東洋医学(薬膳・中医学)を中心に、予防医学を伝える専門家。「日頃から病気になりにくい体をつくる」という考え方や、その考え方に基づいた健康のための実践こそ“予防医学”の基本ととらえ、食事指導や生活習慣の改善、コールドプレスジュースの監修など、薬になる食べ物や薬になる生き方を提案。DBD予防医学、DBD予防医学アドバイザー、DBD薬食医アドバイザー、DBDヘルスケアアドバイザー
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