30歳まで恋愛経験がなかった女性が複数恋愛に没頭…極端な行動の背景にある繊細さとは

 30歳まで恋愛経験がなかった女性が複数恋愛に没頭…極端な行動の背景にある繊細さとは
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初めての恋でタガが外れたあとは、性的に自由で奔放な日々を謳歌!でも…「誰かと深く繋がりたい」

今、Rさんに特定のパートナーはいませんが、定期的に会って肉体関係持っている人が複数います。Rさんは、仕事関係の人とはそうした関係にならないようにしているようで、じゃあどこで相手を見つけているかというと、アプリだそうです。 チャットで慎重に距離をつめていきながら、そういう関係になるのだと。

お相手の方たちのタイプは様々で、Sっ気のある人や常識的な人、見た目は1ミリもタイプではないがすごく優しい男性など。この優しい男性とは「肉体関係が先にあれば、後から気持ちはついてくるのか」を検証してみたそうで、結論としてはノーだったとのこと。

複数の男性と肉体関係を持ってみた現在、Rさんが感じているのは「自分には、自信がないのは変わらない。肉体関係を持つことや、人と付き合ってみることができたけど、人生の根幹は変化していない」という感触だと言います。「異性関係に限らないのですが、その場を盛り上げることもできるし、周りから重宝がられたり面白がられたりもします。それって、周囲が求める自分を演じ続けてしまっているのかもしれないという気がします。外に行くと自然に外側の自分のスイッチが入るんです。多分、本当の自分はもっとわがままで暗いんです。そういう、わがままだったり暗い部分も含めて好きになってくれる人もいるといいなと思ってて。でもそういう人って、どこで出会えるんですかね?」ということです。

これって、かくれ繊細さんの普遍的な課題なんです。本当の自分を知られてもいいとは思えない。だけど、そこまでわかってくれる相手が欲しいんだ、誰かと深くつながりたいんだ、ということですね。

「カウンセリングを受けたりしたら、この先のコマに、人生は進めるんですかね?」とポツリとこぼされていました。

出会い系アプリを終わらせる必要はない

Rさんは、真剣に付き合える人と出会いたいと思っていますが、一方で「出会い系アプリではそういう真剣に付き合える人とは出会えないんじゃないか」と言います。

でも私は、出会い系アプリは、Rさんが経験を広げ、くしゃくしゃにされてしまった自分への自信を回復させてくれるツールだったんだろうなと考えています。そう思いませんか?

だから、今すぐに、無理やりアプリを止める必要はないと思います。継続するという選択はありだと思います。かくれ繊細さん特性からしてみたら、そこで楽しいうちはやり続けたらいいと思います。目的意識などといったら、出会い系アプリには不釣り合いな言葉かもしれませんが、「どんな男性がいるのか知るためのツール」「自分の体の可能性を試している」「もてなかった時代を払拭する」「癒しを得るため」などのように、今自分はアプリを使って「何をしたいと思っているのか」を明確にすることは、かくれ繊細さんに合ったやり方なのではないでしょうか。

Rさんのお話から感じたことですが、ご本人には伝えていませんが「出会い系アプリを終わりにする時期」というのはいずれ来るだろうと思いました。なぜなら、アプリで経験できたことは、自分の人生の根幹を決めるものではないとわかっていらっしゃったから。Rさんの、最後につぶやいていた言葉がそれを示してくれていました。かつては、男性と付き合えないことに悩んでいたけれど、それが解消してしまった今、改めて分かったのは、本当の課題は男性とつきあうことができないということではなく、「ほんとは奥底の深いところで人とわかりあいたいんだよ」ということなのだと思います。

かくれ繊細さんは、結婚や出産や社会的ステイタスを手に入れたとしても、そのこと自体は本当の自分を満たす根本的な解決そのものにはならない人たちです。

でも、社会的ステイタスは、かくれ繊細さんを守ってくれます。だから、欲しかったら手に入れれば良いし、なくても良いんです。

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時田ひさ子

時田ひさ子

HSS/HSP専門カウンセラー。繊細で凹みやすいが同時に好奇心旺盛で新しいものへの探求欲が旺盛なHSS型HSPへのカウンセリングをのべ5000時間実施。講座受講生からのメール、LINEのやりとりは月100時間以上。著書に『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』(フォレスト出版、2020年)がある。



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