【あなたは知ってた?前後開脚3つのNG】バレエ歴20年のヨガ講師が実践しているおすすめ準備ポーズ
脚を前後に大きく広げる前後開脚。しなやかで見た目も華やかなので、憧れのポーズとしてもお馴染みです。けれど、ぐいぐいとストレッチを繰り返してもなかなかポーズは深まりません。それどころかやり方を間違ったままでは怪我をしてしまうことも考えられます。まずは正しい体の使い方を知り、怪我なく取り組んでいきましょう。クラシックバレエをしていた著者がお勧めの準備ポーズもご紹介します。
ヨガの前後開脚のポイント
前後開脚をするヨガポーズは「猿王のポーズ」と呼ばれます。そしてバレエなどダンスの前後開脚では股関節を外回し(股関節外旋)にするのに対し、ヨガでは股関節はまっすぐの状態で行います。骨盤はなるべく正面を向けたまま取り組むことで前脚の腿裏や後ろ脚のそけい部をしっかりストレッチすることができます。
前後開脚の効果
普段動かす機会の少ない骨盤や股関節まわりを動かすことで様々な効果が期待できます。「股関節まわりや腿裏(ハムストリング)の柔軟性アップ」「脚のむくみ解消」「体幹の強化」の他、「骨盤の歪み調整」「体の冷えを改善」「生理痛の緩和」など女性に嬉しい効果もたくさん!とは言え、普段体を動かしていなかったり準備運動をしないまま前後開脚を行うのはお勧めできません。準備ポーズで体を温め、無理なく少しずつ練習しましょう。
あなたは知ってた?前後開脚3つのNG
皆さんは脚を開くことに夢中になり、こんなことをしていませんか?
×NG①反動をつける
体を弾ませるようにしてストレッチするのはNG!反動をつけて筋肉を伸ばすと、体の防御装置が働き(伸張反射)筋肉が縮まってしまうのです。勢いをつけてぐいぐい伸ばし過ぎると返って筋肉が硬くなってしまうかもしれないので注意しましょう。
×NG②反り腰
骨盤が前に傾いて反り腰になっていませんか?この状態だと腰椎に負担がかかってしまい、腰を痛めやすくなるのでNGです!反り腰にならない為には後ろ脚の前腿や腸腰筋をウォーミングアップで温め、体幹をしっかり引き上げておくことが重要です。
×NG③関節によりかかる
膝や腿のつけ根をぎゅーっと床に押しつけるようにすると、体がぐんと伸びたような気持ちになるかもしれません。けれどこれは関節を繋いでいる靭帯に負担がかかってしまうのでNG!上体をしっかりと引き上げて、関節や靱帯に負担がかからないようにしていきましょう。
バレエ歴20年のヨガ講師が実践中!前後開脚のお勧め準備ポーズ2つ
1.半分の猿王のポーズ
前脚の腿裏の筋肉(ハムストリング)やふくらはぎの準備にお勧めのポーズです。ゆったりと呼吸を繰り返しながら前脚の裏側を全体的に伸ばしていきましょう。
■やり方
1.膝立ちから片脚を前に伸ばす
2.手を肩の下につき、上体を前に倒す
3.前足のかかとを押し出して、ふくらはぎや腿裏の筋肉を伸ばす(3~5呼吸ホールド)
4,反対も同様に行う
◎OK:前脚の膝を上下に引き離すようにして伸ばす/腿のつけ根にもスペースがある
×NG:前脚の膝を床の方に押し込む/前脚によりかかる
2.ハイランジ
後ろ脚の前腿や腿のつけ根の準備にお勧めのポーズです。「体幹を働かせて上体を引き上げる」ということもお忘れなく。
■やり方
1.気をつけの姿勢から、片足を大きく一歩後ろに引く
2.後ろ足はつま先立ち、前膝を曲げて土台を安定させる
3.両手を上げて上体を引き上げる(3~5呼吸ホールド)
4,反対も同様に行う
◎OK:お腹が引き上がり骨盤が正面向き/後ろ脚の腿を床から持ち上げる
×NG:お腹が働かず骨盤が前傾/後ろ脚の腿が床の方に下がっている
AUTHOR
のぐちかなこ
専業主婦からヨガ講師へ。大手ヨガスクールにて全米ヨガアライアンスの講義 (RYT200/RPYT85)及びヨガレッスンを年間1,000時間以上担当。2018年に独立し〈あんどYOGA〉を立ち上げる。現在もヨガインストラクターの養成に携わりながら、特に産前産後に関するヨガや新米ヨガインストラクターサポートに力を注いでいる。オンライン講座も多数開催中。プライベートでは三姉妹の母。あだ名はかーちゃん。
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