【プランクが辛い理由は余計な力み?】腕に負担をかけずに体幹を働かせるために必要な考え方

【プランクが辛い理由は余計な力み?】腕に負担をかけずに体幹を働かせるために必要な考え方
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このシリーズでは、無意識に入ってしまう余計な力みが動作にどのような影響を及ぼすのかを、解剖学的な視点を交えて考察しています。そして力みを手放す訓練をしているアレクサンダーテクニークの実践者として、エクササイズなどにおける体の問題の対策について、イメージするだけで有効な方法を提案します。71回目のテーマは「プランクと腕の負担」です。

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プランクで腕や手首に負担がかかる理由

体幹強化のエクササイズの代表ともいえるプランクですが、腕立ての体勢をキープするため、支えている腕が辛くなったり、手首が痛くなったりする人が多いようです。主に体幹よりも腕に頼って支えているからといわれています。そこで「頭からかかとまで一直線」や「肘や手を着く位置は肩の真下」など、アライメントに関する注意事項があります。

プランクを訳すと「板のポーズ」。その名の通り、胸やお腹が落ちたり、逆にお尻が上がりすぎたりしないよう、体幹を使って頭からかかとまでを一直線にすることで効果が発揮されます。肘や手を着く位置も然り。肩の下から外れると、体幹を的確に使えません。したがって、適正なアライメントに沿った注意事項を守るのは大切です。

板というまっすぐな形にしたくなる

しかしながら、部分的なアライメントに集中するあまり、背中やお腹、腕や肩に必要以上の力が入って、本来のパフォーマンスの邪魔になることがあります。「板のように」「一直線」「肩の真下」といった言葉を耳にするとつられて理想の形が先行し、その形に体を当てはめようとするのです。例えば「頭からかかとまで一直線」という言葉に対して、本当に一直線にしようとして背中やお腹に必要以上に力が入ります。「肩の真下に肘」と思えば、それだけで首から肩にかけてや上腕の筋肉が緊張して固定されます。理想の形にする準備として無意識にほんの少し力むのですが、これが負荷をかけるトレーニングの中で次第に負担となるのです。

またどのようなエクササイズであっても、決して一部分だけが働いているわけではなく、全身が連動しています。そんな中で理想の形に囚われれば、腕や背中などの部分にばかり意識が集中して、体の他のところへの意識が外れがちになります。結果、全身の連動性が失われ、腕という部分だけで支えることになるのです。

腕の負担を和らげる手の着き方のためのイメージ術

腕の負担を和らげ、体幹にしっかり働いてもらうには、全身を連動させつつ適正なアライメントになるように動く必要があります。そこで次のことを試してみてください。

1. 頭と脊椎の構造の確認と全身の力みの抜き方
下のイラストを見て、頭と脊椎の構造に対する認識をアップデートします。

頭と脊椎の構造の確認
イラストAC

まず体の一番上にあるのが頭で、首(脊椎)は耳たぶの高さの辺りから始まります。そう思うと首って結構長いです。
また、周囲を筋肉で覆われていて普段は忘れがちですが、脊椎はS字にカーブしています。呼吸をするたび、体勢を変えるたびにカーブ具合が変化し、体のバランスを保っています。

頭は耳たぶより高いところにあり、脊椎は頭のある方に向かって伸びていく
イラストAC

それらを踏まえて、「頭は耳たぶより高いところにあり、脊椎は頭のある方に向かって伸びていく」と思います。

2. 肩と腕の構造の確認と腕の着き方
次に腕と肩の構造に対する認識です。

腕と肩の構造
イラストAC

腕というと上腕から手までをイメージしがちですが、上腕と胴体をつなげているのは鎖骨と肩甲骨です。胴体の前側にあるネクタイのような骨(胸骨)と鎖骨が関節をなし、そこから鎖骨→肩甲骨→上腕骨へと連なっています。

腕は鎖骨から始まっていて、腕と胴体の前側でアーチを作る
イラストAC

そのことを踏まえ、床に手を着くときには「腕は鎖骨から始まっていて、腕と胴体の前側でアーチを作る」と思います。これによって腕が胴体と連動して、体幹が使いやすくなるでしょう。

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頭と脊椎の構造の確認
頭は耳たぶより高いところにあり、脊椎は頭のある方に向かって伸びていく
腕と肩の構造
腕は鎖骨から始まっていて、腕と胴体の前側でアーチを作る