「速く歩きたいのにスピードが上がらない…」脚の重さが変わり歩行スピードが変わる“上半身イメージ術”
「無意識の余計な力みが動作にどのような影響を及ぼすのか」ーそれを探求しているアレクサンダーテクニークの実践者が、体の不調を思考から変える方法を提案するシリーズ。特定の動作にまつわる思考的な習慣と力みについて、解剖学的な視点を交えて考察します。69回目のテーマは「速く歩くコツ」です。
速歩きをしたいのにスピードが出ない!?
予定の時間に遅れそうなときなど、速く歩きたいのに思うようにスピードが上がらず余計に焦る…という経験はありませんか? 普段歩いているときよりも一生懸命に脚を動かしているはずなのに、疲れるばかりで速度が出ないという人もいると思います。速く歩きたくて脚を動かしているのにスピードが上がらないのはどうしてなのでしょう?
脚を動かしても速度が上がらない理由
脚を動かそうと頑張ると、どうしても下半身にばかり意識が向いてしまい、上半身のことは意識から外れがちになります。同時に、歩く速度を上げなければというプレッシャーから、頭で脊椎を押し下げて首を詰まらせるという行為も無意識に行われています。
この頭での脊椎の押し下げは、いわば全身を地面に押し付けるようなもの。全身を必要以上に力ませて動きにくくさせています。脚は前へ向かいたいのに、重心は下へ、そして後ろへ向かってしまうという矛盾した状況が起こっているのです。それが、歩きたい意思に反してスピードが上がらない理由だと考えられます。
無理なく速歩きをするためのイメージ術
無理のないスムーズな脚運びをするには、下半身だけではなく上半身も意識に加えて、下と後ろへ向かいがちな重心を解放する必要があります。そこで次のようなイメージ術を実践してみてください。
「頭は耳たぶよりも上にある」と思う
頭で脊椎を押し下げるのをやめるイメージをしましょう。脳がある頭の大部分は耳たぶよりも高いところに位置していて、耳たぶの高さから下が首です。このように頭と首の構造に対する認識を改めると、それだけでも体が楽になることがあります。
「周囲にはどこまでも続く空があり、頭は空に向かっている」と思ってみるのもいいでしょう。
「腕が連れていってくれる」と思いながら歩く
歩くときには、腕が胴体や脚を先導するイメージをします。実際に両腕を前に上げる必要はありません。誰かが自分の両手が引いてくれている、あるいは二の腕をつかんで引っ張ってくれているというように思えば十分です。
ちなみにその時のコンディションによって、手を引かれる方が心地よい、二の腕を引っ張られる方が楽など、感じ方は変化するので、臨機応変にイメージを変えてみてください。
速歩きは健康にも良いといわれており、運動としてのウォーキングもそれなりの速度で続ける方が効果的と考えられています。このイメージ術を取り入れれば、全身がより自由に動けるようになります。
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