真のリーダーシップとは|先駆者が問題視する「今のヨガ界」に足りない事

 真のリーダーシップとは|先駆者が問題視する「今のヨガ界」に足りない事
Christopher Dougherty
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ヨガワークスを始めた当初は、リーダーになる気はなかったわ。

ヨガワークスを立ち上げた理由は、ヨガが大好きだったから。何かの助けになるためにヨガをする場所をつくりたかったの。陳腐だけど、世界平和のためにね。ヨガがすべての人のためにあることも知ってほしかった。

今のヨガ界で行われていることの多くは、ヨガワークスが始めたものだと言われるわ。ヴィンヤサフローの大衆化とかね。ただ個人的にはそれは違うと思う。最初のヨガワークスには、フローのクラスはなかったから。ポーズ同士をつなげて動くことも、音楽もなかった。当時は暖かい部屋で軽度のアイアンガーを実践していたの。ある時期に、何人かのティーチャーが音楽に感化されてクラスに取り入れるようになって、それが定着したけれど、それも、今練習されているようなヴィンヤサフローではなかったわ。

アラン・フィンガーとヨガワークスを始めた時の私は、よちよち歩きのティーチャーだった。だから自分を校長だとは思っていなかった。とにかくヨガワークスをスタジオではなくて、スクールにしたかったの。良い指導者がいる良い学校なら、収益はついてくると常に信じていた。私はその指導者たちのファシリテーター(世話役)でいたかったの。今日活躍しているティーチャーたちのサポートをしたり、手引きをしたわ。私はパイプ役に徹していたの。

私は彼らが最高の指導者に育っていくのを見るのが好きだった。時には母のようにね。ヨガティーチャーのほとんどは、生徒たちからいつも「先生すごい、素敵、最高」ともてはやされて、真実が見えていないことが多いの。私は彼らにとって何がベストかを常に考えていた。彼らとヨガにとってできるかぎりのことをしたかった。常に正直な意見を伝えていたわ。だから彼らを理解できたし、才能を引き出せたの。名高いベテランティーチャーたちに指導することもあったわ。自分よりずっと年上の指導者にね!

彼らがワークショップに来ると、何がうまくいっていないか、その理由は何か、そして解決法について話し合ったわ。たとえば、ほかのヨガの流派に対して批判的なティーチャーにはこう言わざるを得なかった。「ここは多様性を重んじるスクールです。同意しなくてもいいけれど、意見が合わないのを楽しむこともできるはずです」。ワークショップのリーダーがクラスで叱っていたら、それにも対処したわ。どのティーチャーも尊大にならずにフィードバックに耳を傾けたかって? ええ、一緒にうまくやれていたと思うわ。

 真のリーダーシップとは|先駆者が問題視する「今のヨガ界」に足りない事
photo by Christopher Dougherty

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interview by Andrea Ferretti
photos by Christopher Dougherty
model by Maty Ezraty
hair&make-up by Marine Vaisset
translated by Sachiko Matsunami
yoga Journal日本版Vol.64掲載



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