最新研究|自然に触れると「食の質」が向上?ジャンクフード欲を抑える意外な方法
暖かくなるこれからの季節にうれしい研究結果が示された。
健康的な食生活の基本として、野菜を食べることや、砂糖やナトリウムの過剰摂取に注意することは広く知られている。しかし、何を食べるかは栄養の知識だけで決まるものではない。ストレスの程度や気分、さらには自分を取り巻く世界とのつながりの感覚も、食の選択に影響を与える。新たな研究では、庭の手入れや公園での散歩、観葉植物の世話といったささやかな自然との関わりが、食事の質の向上につながる可能性があることが示された。
自然との関わりと食事の質に明確な関連
米国ドレクセル大学とウェイクフォレスト大学医学部の研究チームは、自然と食事の関係を多角的に分析した。研究チームはまず、アメリカ全土の成人300人を対象に、過去1か月の詳細な食事アンケート、及び自然とどの程度関わっているか、その頻度や時間について回答を得た。自然との関わりは、間接的な関わり(窓越しに自然を見るなど)、偶発的な関わり、(日常生活の中で緑地を通ったり、よく使う部屋に植物があるなど)、意図的に屋外で過ごす関わり(公園に行ったり、ハイキングや園芸をするなど)の3つに分類された。さらに300人のうち30人に詳細なインタビューを行い、結果の背景にある理由の解明を試みた。結果、自然と関わる頻度・時間と、食事の質との間には明確で統計的に有意な関連が確認された。特に偶発的、及び意図的な自然との関わりでは、頻度と時間のいずれもが、食事の質の高さやより環境に配慮した食事と関連していた。
自然とのつながりが食の選択に与える影響
インタビューにおいては、「自然の中で過ごすことで抑うつや不安、ストレスが軽減される」「自然とのつながりを感じることで果物や野菜をより多く食べるようになる」という声が聞かれた。インタビューを通して、自然とのつながりと食事の質の関係について、次のような点が見えた。
自然の中で過ごすことでストレスが軽減され、健康的な食事を選びやすくなる。
参加者らは、ストレスや退屈を感じているときほどジャンクフードに手が伸びやすいが、自然の中で過ごす時間がその流れを断ち切る助けになったと述べた。
自然とのつながりの感覚が、より自然に近い食品を選びたいという意欲につながる。
自然との結びつきを強く感じている参加者、特に野菜や果物を育てている人は、果物や野菜、加工度の低い食品をより好む傾向があった。この研究では、自然とのつながりと食生活の改善の因果関係は証明されておらず、両者に関連があることが示されたにとどまる。詳しいメカニズムの解明にはさらなる研究が必要とされるものの、外で過ごす時間を増やすことがさまざまな面で健康に良い可能性を示す結果となっている。
日常生活に活かすには
生活を大きく変える必要はなく、自然との関わり方を少し工夫するだけで、健康的な食生活につながる可能性がある。
・緑のある場所を歩く。公園や並木道を短時間歩くだけでもストレスの軽減につながり、不健康な食の選択を抑える助けになる。
・部屋に植物を置く。過ごす時間が長い部屋に植物を置くだけでも、手軽に自然と触れ合う方法に。
・野菜や果物を育ててみる。新鮮な食材への関心が高まり、育てたものを食べたいという気持ちも強まる。
・ファーマーズマーケットに行く。地元や旬の食材を選ぶことで、食と自然とのつながりを感じやすくなる。
・屋外で過ごす時間を食生活の改善と結びつけて考える。食生活の改善に取り組む際には、屋外で過ごす時間を増やすことがストレスの軽減につながり、健康的な食の選択の後押しとなる可能性がある。
出典
https://drexel.edu/news/archive/2026/March/Can-Spending-Time-in-Nature-Improve-Your-Diet
https://www.eatingwell.com/nature-time-healthier-eating-study-11936833
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