【最新研究】抗酸化栄養素を多く摂ると「45歳未満で閉経を迎えるリスクが27%低下」何を食べたらよい?
「閉経の時期は遺伝で決まるもの」。そう思っている人は少なくないかもしれない。確かに、閉経年齢には遺伝的要因が大きく関わる。しかし、近年、食事や生活習慣といった“日々の選択”が、そのタイミングに影響を与える可能性があることがわかってきた。
抗酸化栄養素を多く摂る女性は、閉経が遅い傾向に
注目を集めているのが、「抗酸化栄養素」と閉経時期の関係を調べた最新研究だ。アメリカの大規模健康調査National Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)に参加した、4500人以上の閉経後女性のデータを解析している。研究チームが注目したのは、食事から摂取される抗酸化栄養素の量。ビタミンA、C、E、亜鉛、セレン、カロテノイドなどについて自己申告データをもとにスコア化し、閉経年齢との関連を調べた。その結果、抗酸化栄養素を最も多く摂取していた女性は、摂取量が最も少ない女性に比べて「45歳未満で閉経を迎えるリスクが27%低い」ことが判明した。つまり、抗酸化栄養素が豊富な食生活は、閉経を遅らせ、結果的に生殖期間を長くする可能性があるという。
特に影響が大きかったのは『ビタミンC』と『カロテノイド』
興味深いのは、すべての抗酸化栄養素が同じように影響していたわけではない点だ。さまざまな要因を調整したうえで分析すると、閉経時期との関連が特に強かったのは『ビタミンC』と『カロテノイド』だった。いちごや柑橘類、赤ピーマンなどに多く含まれるビタミンC、そして緑黄色野菜やオレンジ色の野菜・果物に豊富なカロテノイド。これらは、体内の酸化ストレスを抑える働きを持つことで知られている。卵巣機能の低下にも酸化ストレスが関与していると考えられており、今回の結果はその仮説を裏付けるものとも言えそうだ。一方で、抗酸化栄養素は「多ければ多いほど良い」わけではない。研究では、一定量を超えると効果は頭打ちになることも示されており、サプリメントで過剰摂取する必要はないことが示唆されている。
なぜ閉経のタイミングが重要なのか
閉経年齢は、単に「生理が終わる時期」というだけではない。45歳未満で迎える早期閉経は、心血管疾患、骨粗しょう症、認知機能低下などのリスク上昇と関連することが知られている。一方、閉経が数年遅れるだけでも、心臓や骨の健康にプラスに働く可能性がある。その意味で、日々の食事が将来の健康リスクに関係してくるとしたら、30代後半から40代の女性にとって、この研究は決して他人事ではない。
野菜を多めに!『地中海式食事法』がヒントになる
今回の結果について、産婦人科領域のある専門家は「これまでの知見と整合性がある」と指摘する。野菜や果物、ナッツ、魚を中心とした地中海式の食事は、もともと抗酸化栄養素が豊富で、閉経前後の健康リスク軽減にも推奨されてきた。今回の研究は、「食事が生殖ライフの節目に関係する」という考えをデータで裏付けた形だ。ただし、この研究は観察研究であり、因果関係を直接示すものではない。遺伝や家族歴が考慮されていない点、食事内容が自己申告である点など、限界もある。それでもなお、「抗酸化栄養素を意識した食生活が、将来の健康にマイナスになることはほぼない」という点は、多くの専門家が一致している。重要なのは、1日3食、野菜を多めにすること。皿の半分を野菜で埋める。色の違う野菜を2種類以上入れる。そんな小さな工夫で、抗酸化栄養素の摂取量は自然と増える。果物をおやつに取り入れたり、朝食にベリーを添えたりするだけでも十分だ。サプリメントに頼らなくても、普段の食事で必要量は十分に満たせる。閉経は誰にでも訪れる自然な変化。しかし、そのタイミングや、その後の健康状態には“差”がある。将来の自分のために、今日の食卓を少しだけカラフルにしてみる。その選択が、数年後、そしてその先の人生を支えてくれるかもしれない。
出典:
Could Eating Antioxidants Impact Menopause Onset? A New Study Suggests Yes
This Nutrition Trick Might Delay Menopause
New study suggests antioxidants help delay menopause: Translating the research for clinical practice
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