【老けない最強野菜】赤ピーマンの抗酸化力が老化をゆるやかにする理由|管理栄養士が解説
年齢とともに気になりやすい肌のくすみ、乾燥、疲れやすさには、酸化ストレスが深く関わっていますが、色鮮やかな見た目の赤ピーマンには抗酸化作用を持つ成分が豊富に含まれています。毎日の食事に取り入れやすく、老化ケアに役立つ理由を紹介します。
赤ピーマンが老化ケアに向いている理由
赤ピーマンは、緑のピーマンが完熟して色づいたもので、熟成の過程でビタミンCや一部の抗酸化成分が増えることが特徴です。
ビタミンCが非常に豊富
赤ピーマンに含まれるビタミンC量は野菜の中でもトップクラスで、同量あたりではレモンを上回るほど多いことが知られています。ビタミンCはコラーゲン生成を助け、肌のハリや弾力を保つために欠かせない栄養素で、酸化ストレスから細胞を守る働きもあります。
カロテノイドが豊富
赤の色味のもとであるカプサンチンをはじめ、β‐カロテンなどのカロテノイドが多く含まれています。これらは紫外線やストレスによる酸化ダメージから細胞を守る働きを持ち、肌のくすみや老け見えの予防に役立ちます。
ポリフェノールが多い
完熟によってポリフェノール類の含有量も増加します。ポリフェノールは体内の酸化ストレスを抑える働きをもち、エイジングケアに役立つとされています。
赤パプリカと赤ピーマンは何が違うの?
赤ピーマン:緑ピーマンが完熟して赤くなったもの。熟成によりビタミンCやカロテノイドが増加します。
赤パプリカ:大型で肉厚な甘い品種であるパプリカ。シャキシャキとした食感で、苦味が弱くなります。赤パプリカもビタミンCやカロテノイドが豊富です。
取り入れる際のポイント
1日あたりの摂取目安は、赤ピーマンは半分から一個程度がよいでしょう。ビタミンCは水溶性のため、少量を毎日続けるほうが効率的に活用されるといわれています。胃が弱い人は生の赤ピーマンを大量に摂ると負担に感じることがあります。加熱すると甘味が増し、消化もしやすくなりますので、体調に合わせて調理方法を選びましょう。
おすすめの食べ方
生でサラダに加える
ビタミンCの損失を抑えたい場合におすすめ。脂質と組み合わせるとカロテノイド吸収も高まります。
炒め物やグリルに
カロテノイドは加熱に強く、甘味が増して朝食にも使いやすい一品になります。
マリネの作り置きに
酢やレモンと合わせれば油控えめでも満足度が高く、朝にも取り入れやすくなります。
まとめ
赤ピーマンは、ビタミンCやカロテノイドなど抗酸化成分が豊富で、老化ケアに向いている身近な食材です。いつもの料理にちょい足しするなど、ぜひ意識的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考文献
- 文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/ - 国立健康・栄養研究所「ビタミンC」(健康食品の安全性・有効性情報)
https://hfnet.nibiohn.go.jp/vitamin/detail179/ - 国立健康・栄養研究所「ビタミンA(βカロテンなど)」(健康食品の安全性・有効性情報)
https://hfnet.nibiohn.go.jp/vitamin/detail171/
記事監修/亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。
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