かぼちゃとさつまいも、老化を防ぐ野菜としてはどちらがおすすめ?管理栄養士が回答
老けない体作りのために、化粧品やサプリメントなどを使用しているという人も多いかもしれませんが、内側からのケアでもある食生活はとても重要になります。そこで今回は秋冬に食べる機会が増えるかぼちゃとさつまいものどっちがアンチエイジングにおすすめであるのか紹介します。
アンチエイジングに必要な栄養素とは
年を重ねることで避けることができないのが老化ですが、できるだけ老化はあと伸ばしにしたいものでもあります。老化の原因はいくつかあり、その中のひとつが、活性酸素による細胞の酸化です。活性酸素は細胞を傷つけることにより細胞を酸化させて、老化のスピードを早めます。しかし、この活性酸素はウイルスや病原菌から私たちの体を守ってくれる役割もあるため、単純に取り除けばよいというわけでもありません。そのため、過剰に増えすぎないように、酸化を抑えてくれる食べ物を毎日の食事の中で上手に取り入れることがとても大切になってきます。
かぼちゃの栄養素
旬の季節は夏ですが、追熟させることで水分が抜けて美味しさと栄養価がアップすることで長期保存に向いており、冬至に食べると「長生きする」と言われているかぼちゃはとても栄養価の高い野菜のひとつです。
ビタミンACE(エース)と呼ばれる抗酸化作用の高い栄養素を豊富に含んでいます。また、必要な量だけビタミンAに変換されるβ-カロテンや糖質や脂質のエネルギー代謝に必要なビタミンB1・B2も豊富に含んでいます。加えて、食物繊維も豊富に含まれているため、腸内環境を整えるのにもおすすめです。
さつまいもの栄養素
食物繊維や腸のぜん動を促進する切り口から出る白い汁のヤラピンという成分が豊富に含まれているため、便秘の改善を期待できます。また、抗酸化作用の高いビタミンCも豊富に含まれています。皮にアントシアニンと呼ばれる抗酸化作用が高いポリフェノールが含まれているため、できるだけ皮ごと食べるのがおすすめです。
アンチエイジングにおすすめなのは【かぼちゃ】
かぼちゃもさつまいももどちらも栄養価が高いのですが、アンチエイジングという観点から見た時には、抗酸化作用の高いと言われているビタミンACE(エース)を全て含んでおり、必要な分だけ体内でビタミンAに変換されて、抗酸化作用の高いβ-カロテンが豊富に含まれているかぼちゃがおすすめです。
かぼちゃのおすすめな食べ方
β-カロテンを効率よく吸収するための食べ方を取り入れてみましょう。β-カロテンはビタミンC・Eの抗酸化力の高いビタミンと一緒に摂取することでより効果が期待できます。さつまいもはもちろん、野菜や果物、海藻などと一緒に食べるとよいでしょう。
加えて、脂溶性ビタミンであるため、油調理をした方が吸収率もアップします。蒸したかぼちゃにオリーブオイルをかけたり、ビタミンEが豊富なアーモンドなどと一緒にソテーしたりなどもやってみるとよいでしょう。
【参考文献】
セブン&アイ出版 新生暁子『カラダにいいのはどっち?』
文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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