いも、くり、かぼちゃ。秋の味覚のエネルギーと糖質を徹底比較!管理栄養士が教える太らない食べ方

 いも、くり、かぼちゃ。秋の味覚のエネルギーと糖質を徹底比較!管理栄養士が教える太らない食べ方
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夏が終わると、いよいよ秋がやってきます。秋といえば、さまざまな食材が旬を迎える季節。おいしい秋の味覚が楽しみな一方で、エネルギーや糖質が多くて太るのが心配、という方もいるのではないでしょうか?そこで本記事では、秋に旬を迎える食材のエネルギーと糖質を徹底比較します。秋の食材の太りにくい食べ方も紹介するので、参考にしてくださいね。

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秋の味覚のエネルギーと糖質は?

秋に旬を迎える食材は数多くあります。旬の時期に収穫された食材は味が良いだけでなく、栄養価が高いことも魅力です。一方で、秋に旬を迎える食材はエネルギーや糖質が多く、太りやすいものが少なくありません。

秋に旬を迎える主な食材について、100gあたりのエネルギーと糖質は次のとおりです。

  エネルギー(kcal) 糖質(g)
米(炊いたご飯) 156 35.6
さつまいも 126 29.7
さといも 53 10.8
かぼちゃ 78 17.1
くり 147 32.7
しいたけ 25 1.5
しめじ 26 1.8
まいたけ 22 0.9
ぶどう 58 15.2
甘柿(富有柿、次郎柿など) 63 14.3
渋抜き柿(平核無柿など) 59 14.1
りんご 53 14.1
38 10.4
いちじく 57 12.4
白鮭(秋鮭) 124 0.1
かつお(秋獲り) 150 0.2
さんま 287 0.1


米やさつまいも、栗はエネルギーと糖質が多いことがわかりますね。炊いたご飯100gは茶碗2/3膳、さつまいも100gは中サイズ1/2個、栗100gは5個分に相当します。おいしいからと言ってつい食べすぎていませんか?

魚類は総じて糖質がほぼ含まれていません。しかし、秋に旬を迎える魚は産卵や冬の寒さに備えて脂肪を蓄えるため、脂質が多くなるのが特徴です。100gあたりで比較すると、秋鮭は4.1g、秋獲りかつおは6.2g、さんまに至っては25.6gもの脂質が含まれています。

太る心配なく秋の味覚を楽しむには?

秋の味覚はおいしく食べたいものですが、太るのは嫌ですよね。そこで、秋の味覚の太りにくい食べ方を紹介します。

食べる順番に気をつける

秋の味覚のエネルギーと糖質を徹底比較!太らない食べ方を管理栄養士が解説
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食事では、まず食物繊維が豊富な野菜、海藻、きのこから食べて、糖質が多い食材は食事の後半で食べましょう。

食事のはじめから糖質が多いものを食べると血糖値が急上昇し、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが大量に分泌されます。インスリンには余った血糖を中性脂肪に変えて体に蓄える働きがあるため、太りやすくなります。

血糖値の急上昇を防ぐには、食物繊維が有効です。食物繊維には糖質の吸収スピードを遅くする働きがあります。食物繊維を先に摂取しておくと血糖値の上昇が緩やかになり、インスリンの分泌が必要最低限に抑えられるため、肥満の予防効果が期待できます。

したがって、まずは食物繊維を含む副菜から食べて、新米やさつまいも、かぼちゃのおかずはあとで食べるとよいでしょう。

適量を守る

秋の味覚のエネルギーと糖質を徹底比較!太らない食べ方を管理栄養士が解説
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どのような食材も、食べすぎるとエネルギーや糖質を過剰摂取して肥満につながります。適量を守っておいしく食べましょう。

食べ物の適量を考える際は、食事バランスガイドを参考にするのがおすすめです。たとえば、女性や身体活動量が低い成人男性の場合、果物は2SV(サービング)=約200gが目安とされています。果物200gは、ぶどうでは約1/2房、りんごや梨では約1個、柿では1〜2個、いちじくでは2〜3個に相当します。

太るのが心配であれば食べる前に重量を確認し、あらかじめ食べる量を決めるようにしましょう。

きのこを上手に取り入れる

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秋の味覚のなかでも、きのこは低カロリーかつ低糖質で、肥満が心配な方の味方になる食材です。豊富に含まれる食物繊維には、血糖値の上昇を抑制する作用も期待できます。

さらに歯ごたえがあるため、よく噛んで食べれば満腹感を得やすくなり、食べすぎの防止に役立ちます。きのこをうまく取り入れて、エネルギーや糖質量を抑えながら満足感の高い食事にしましょう。

秋の味覚はおいしいものばかりですが、食べすぎは肥満につながります。自分の健康とも向き合いながら、旬だけの味わいを楽しんでくださいね。

【参考文献】
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」
農林水産省「『食事バランスガイド』について」

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AUTHOR

いしもとめぐみ 管理栄養士

いしもとめぐみ

管理栄養士。国立大学文学部を卒業後、一般企業勤務を経て栄養士専門学校に入学し、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験して2022年に独立。食が楽しくなるレシピを発信するほか、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。



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