地域貢献もSNSも自分らしく。人を癒し、癒されながら駆けるヨガ講師・植田マミさんの現在地

地域貢献もSNSも自分らしく。人を癒し、癒されながら駆けるヨガ講師・植田マミさんの現在地
腰塚安菜
腰塚安菜
2025-01-04
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SNSはノンストレス。強みを生かしてデジタル知識×セルフケアを多様な世代へ

植田マミさん:実はヨガ講師の本業以外に、ヨガスクールでインスタアカウント運用の講座を開くことや、企業人にインスタのコンサルをお任せいただく機会もあります。

ですが、エネルギーのかけ方として、本業のヨガクラスで教えることを最優先にすることは忘れません。なにしろ、ヨガクラスが一番体力もエネルギーも使うんです。情報収集や処理のほうが私は苦ではありません。ヨガクラス以外は「オフ」と言っても過言ではありませんね。

ーーそこにストレスを感じないところが、マミさんが「デジタルネイティブ」であると言えますね。イベントの告知や日頃のヨガの投稿を観ていて思ったことですが、投稿のクリエイティブにもこだわっているのでは。誰かに習って習得したもの?
 

植田マミさん:SNSやデジタル発信に関しては、ほぼ独学ですね。

誰かに習うのではなく、SNSのコミュニティに積極的に参加し、情報発信のテクニックを自主的に学びに行ったことが大きいです。SNSマーケティングについては、これもデジタルの情報源から学びます。友人たちとお酒を飲みながらスマホを開いて、その情報交換をする時間も好きですね。

SNSでのイベント告知、広告を使った宣伝など、誰かに完全にお任せすることもあるし、人それぞれですよね。たとえばビジネスメールなら、これからの時代AIとか自分の言葉ではない何者かに任せてもいいなと思いますが、やっぱり自分でやりたい、どこまでも人にはゆずれないという自分のこだわりの部分もあります。ちょっと「面倒くさいやつ」ですかね(笑)。

会社員時代のIT部門で経験した、機械に取って代わられるくやしさもあり、これからもAIにはできない、自分の手でつくるデジタル発信やブランディングを目指していきたいですね。

ーー人にはゆずれない、デジタル発信をオリジナルにしたいという思い入れの強さを感じました。誰もがSNSをを操る時代ですが、マミさんがそこに力を入れる理由を教えてください。

植田マミさん:個人でヨガインストラクターをしているすべての方が同じ思いを持たれるのではと思いますが、やっぱりヨガを受けてくれる集客窓口はSNSであることも事実です。インスタをやる意味も人それぞれだと思いますが、目的に合わせるべきだと思います。
私の場合、自分が手掛ける「ゆるろむ」やイベントなどで、私の思いを届けられるからです。「私」というキャラクターを好きという方に集まっていただくことも一つの目的です。基本的に人気がある先生に人は集まると考えているので、この発信は受け取り手がどう感じるかと、いつも想像して投稿するようにしていますね。

ーー2025年は、新しい場所で「教えること」にも力をいれるために、今から準備しているんですよね。

植田マミさん:はい。2025年から新たに「SHRI YOGA SCHOOL」さんでのRYT200講座を担当し、世界最大級のヨガフランチャイズで「全米No.1POPヨガ」と言われる「YOGASIX」の日本一号店・大崎店でインストラクターを務めることが決まりました。

育成者は下支えをする立場ですが、私はそうした縁の下の力持ちとしても、これまでと同様にヨガ講師としてキャスティングされる立場としても、イベントの主催者としても、そしてオンラインコミュニティの運営者としても、あらゆる役割で駆け回りたいです。活動の場は増えそうですが、どんな場所でも私しか教えられない部分を大切にしたいと思っています。

ーー最後に、"休み下手"なデジタルネイティブ世代の若者に対してアドバイスやメッセージをお願いします。

植田マミさん:私はお仕事をいただく際にインスタグラムが窓口になることも多くて、その恩恵をとても受けているので、それを操ることはノンストレスですが、デジタルネイティブの若者同士でしか分かり合えない悩みって、どうしてもありますよね。

私は数年前、コロナ期が明けた2022年頃、ビールを飲み歩いているありのままの姿を載せていたらフォロワーが減って「自分を出さないほうがいいのかな」とも思ったことがあります。そこで自分を否定されている訳ではないと思えたらいいのですが。自分が選んだのは、そうではなくて「フォロワーの質を変える」でした。今ではビール姿も好きと言ってくれるフォロワーさんがついてきて、2年かけて着実に変えることが出来たなと思えます。

私は「走りたいなら、休む選択をした方がいい」ということを、自分の身をもって体験してきました。でも、いまだに休まない方が効率がいいという社会通念があることは悔しいとも思っています。私はヨガや勉強で自信を付けていき、コンプレックスを克服していきましたが、自分の出来なさや至らなさを覆い隠すために「休んでいてはいけない」と思っている方がいたら、自分を深く知って、自信を付けていくことかなと思います。

取材後記

連載「私たちの自由な選択」では、2023年からさまざまな方を取材してきました。今回は筆者が待望していた、同じ地域で活躍する若手を取材。植田さんが主宰する「ゆるろむ」への参加をきっかけに、毎週末のように企画しているイベントに奔走する姿を追いかけました。

筆者が驚かされたのは、植田さんのオンラインとリアルで講座を受け持つ多忙なスケジューリングに加え、イベントで多くの人を気配り・配慮という意味での「ケア」を怠らない強い体力と精神力。デジタル時代のヨガ講師ならでは、自分が過ごしている1日の24時間とは思えないほど、時間軸を週ごと日ごとにしっかりと管理していました。

そんな中でも、植田さんはオンオフで自分を喜ばせる工夫も取り入れていました。「時産」という言葉がありますが、私自身が植田さんに時間を生み出してもらったことから、読者のみなさんも、忙しい毎日の中でも、自分の心身のバランスを整え、セルフケアの時間をいれる日課を生み出していただきたいと思います。

Profile : 植田マミさん

眠りと自律神経をととのえるオンラインヨガコミュニティ【ゆるろむ】主宰。「癒しの習慣化」を広める活動をしている。南インドにて国際ヨガ資格300時間の トレーニングを修了。イベントオーガナイズ、ヨガスクール広報、オンラインコミュニティ運営、東京・神奈川でのスタジオクラスなどマルチに活動するフリーランスヨガ講師。自身の自律神経失調の経験から、ヨガは「自分に気づくためのツール」ということを伝えている。

Instagram : @nagomamiyoga
HP: https://www.nagomamiyoga.com/
オンラインコミュニティゆるろむ(MOSH内) :https://mosh.jp/services/130997

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mami1
イベント終了後、茅ヶ崎のラーメン屋さんにて自分のために慰労。