肩甲骨の可動域を最大化する!プロが実践する超簡単「呼吸法と胸まわりの関節ほぐし」【中野崇が教える最強の身体操作】
肩より上に腕が上がらない。ずっと肩こりが治らない。そんな悩みを抱えていませんか。その一因は肩甲骨まわりの硬さが影響しています。そこでストレッチをしてもなかなか向上しなかった肩甲骨の動きを、一気に高めるトレーニング法を紹介。プロ選手に指導しているノウハウを一般の人でも実践できる形で発信している、理学療法士の中野崇先生がレクチャーします。
肩甲骨の動きを高める第一歩は安定した土台づくり
肩甲骨はおもに二つの役割があり、身体のバランスを取るためと、腕を自由に動かすために働きます。腕の動きの自由度を確保するには、肩甲骨がいい位置にくる必要があります。それには土台を整えることが重要。肩甲骨の土台はどこかというと体幹上部にある胸郭です。巻き肩や猫背になり胸郭が潰れてしまうと肩甲骨は前に引っ張られ、まわりの筋肉が緊張して動きが悪くなるので、胸郭を整えるトレーニングを行いましょう。
肩甲骨の動きを左右する、胸肋関節の硬さを取り除く
今回は胸郭を整えるトレーニングとして、最初に「横向き腰腹呼吸」を行い、お腹と腰を内側から広げられる状態にしてしっかりとした土台をつくります。お腹の正面、腰、脇腹にも空気を取り入れて、腹圧が働いて体幹下部が安定した状態になるのが理想です。
次に行うのが、胸肋関節の動きを高めて胸郭の動きを上げる「胸肋関節ほぐし」です。胸の正面にあるネクタイのような形をした胸骨と、肋骨をつないでいるのが胸肋関節。この関節が硬くなると、胸郭や裏側にある肩甲骨まわりの柔軟性が低下するので、胸肋関節の動きをしっかり高めましょう。
〈トレーニング前後にチェック〉
胸郭が潰れていると呼吸が浅くなるので、一番気持ちよく吸えたときを10としたら、今はどのくらいの状態なのかを確認。トレーニング後に深呼吸ができるようになると、胸郭の位置が整い、それだけで肩甲骨まわりの筋肉の緊張がゆるみ動きが高まる。
横向き腰腹呼吸
目的と効果:胸郭が内側から膨らむ状態をつくり、肩甲骨の動きを支える土台を整える。
〈やり方〉
1.身体の右側を下にして横向きに寝る。股関節と膝を軽く曲げて、右手で腕枕をして左手は腰へ。
2.鼻から息を吸いながら腰とお腹を膨らませて、口から吐き切る。腰に添えた左手で、腰が内側から押し広げられる感覚を確認。硬さや力みがあれば腰をさすって軽減させる。10回繰り返す。
胸肋関節ほぐし
目的と効果:胸肋関節をほぐして、胸郭と肩甲骨の動きを高める。
〈やり方〉
1.あぐらで座り、右手でこぶしをつくり胸郭関節の右上段にあてる。左手をこぶしに添えて軽く圧をかけて皮膚ごと上下・左右に10回ずつ動かす。痛い場合は動かさず圧迫だけでOK。
2.こぶしを当てる位置を中段、下段へとずらし、同様に圧をかけながら上下・左右に10回ずつ動かす。左側も同様に行う。
動画で動きを見たい方はこちら
教えてくれたのは…中野崇さん
スポーツトレーナー、フィジカルコーチ。株式会社 JARTA international代表取締役、スポーツトレーナー団体 JARTA代表。多くのプロアスリートおよびチームへの身体操作トレーニングを指導。怪我を防ぎながら高度なパフォーマンスを実現するためのメソッド、脱力スキル/脱力トレーニングを考案。YouTubeをはじめとするSNSでは、プロ選手たちがパフォーマンスを高めるために使ってきたノウハウを一般の人向けに実践できる形で紹介・発信。著書に『最強の身体操作 プロが実践する脱力スキルの鍛え方』『最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方』(かんき出版)などベストセラー多数。
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