米国の最新研究が警鐘!『個人的な悩みをAIに相談する人』ほどうつ・不安が多いという衝撃的な結果
眠れない夜、スマホを開き、誰にも言えない悩みをAIに打ち明ける。「今すぐ答えがほしい」「誰かに聞いてほしいけれど、重いと思われたくない」そんな気持ちに、24時間応答してくれるAIは、あまりにも都合のいい存在だ。だが、その“ちょっとした相談”が、心の不調と密かにつながっている可能性があるとしたら?
個人的な悩みの相談相手としてAIを使う人ほど、うつや不安の症状を抱えやすい
ハーバード大学医学部とマサチューセッツ総合病院の研究チームが発表した最新研究は、AIを日常的に、特に個人的な悩みの相談相手として使う人ほど、うつや不安の症状を抱えやすいという結果を示した。この研究は、アメリカ50州に住む18歳以上の男女20847人を対象に行われた大規模調査だ。参加者は、AIの使用頻度(まったく使わない〜1日複数回)と用途(仕事・学校・個人利用)について回答し、同時にうつ症状や不安、イライラの程度を測る心理尺度にも答えている。その結果、全体の約10%が「AIを毎日使っている」と回答。そのうち約半数は仕事目的だったが、87.1%は個人的な理由でAIを利用していた。そして、ここからがこの研究の核心だ。うつや不安との関連が確認されたのは、「仕事」や「学業」での使用ではなく、「個人的な利用」に限られていたのである。
毎日使う人は「治療を検討すべきレベルのうつ」が多い
研究を率いた精神科医ロイ・パーリス博士によると、AIを少なくとも毎日使う人は、まったく使わない人と比べて、中等度以上のうつ症状を示す確率が約30%高かった。不安感やイライラについても同様で、AIの使用頻度が高いほど症状が強まる傾向も見られた。特に関連が顕著だったのは、25〜44歳、45〜64歳の年齢層。仕事、家庭、将来への不安など、複数の役割と責任を抱えやすい世代だ。ただし、この研究は「AIがうつを引き起こす」と結論づけているわけではない。研究チーム自身も、「もともと抑うつ傾向のある人が、AIをより頻繁に使っている可能性は十分にある」と慎重な姿勢を示している。考えられるのは、気分が落ち込む、人に話す気力がない、AIに相談する、現実の人間関係がさらに減るという、気づきにくい悪循環だ。専門家の中には、「チャットボットを1日に何度も使う人は、すでに孤独感を強く抱えている可能性がある」と指摘する声もある。
AIとのやり取りで、自分で考え、判断し、気持ちを立て直す機会が減っていく
心理療法士ジョン・パルス氏は、AIとの関係について次のように語る。「AIは否定せず、疲れもせず、いつでも答えを返してくれます。しかしそれは、人との関係の中で得られる“生きている実感”とは異なるものです。」人に悩みを打ち明けるとき、私たちは言葉に詰まったり、相手の表情を気にしたり、沈黙に戸惑ったりする。そうしたやり取りの中で、「自分は何に悩んでいるのか」「本当はどうしたいのか」を考え直し、少しずつ気持ちを整理していく。一方、AIとのやり取りでは、そのような間や手応えがほとんど存在しない。問いかければすぐに答えが返り、考えが十分にまとまらないうちに“整理された言葉”が提示される。その状態が続くと、自分で考え、判断し、気持ちを立て直す機会が減っていくのだ。
AIに相談したあと、気持ちは軽くなっている?
研究者たちは、AIの価値そのものを否定してはいない。適切に設計されたメンタルヘルス向けAIは、医療やカウンセリングにアクセスしづらい人にとって、有効な補助ツールになり得る。ただし、重要なのは、AIが人とのつながりの代替になっていないかを自覚することだ。「AIに相談したあと、あなたは本当に楽になっているだろうか?」もし使えば使うほど孤独感が増し、現実の会話が遠ざかっていると感じるなら、それは立ち止まるサインかもしれない。AIは、便利で賢く、やさしい。だからこそ、心の居場所まで預けてしまっていないか。今一度、自分に問い直す必要がありそうだ。
出典:
Frequent AI use linked to higher depression rates, study warns
Using AI for advice or other personal reasons is linked to depression and anxiety
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