【不整脈予防には早歩き!?】「歩く速度と不整脈発症リスクの関係」が研究から明らかに!

 【不整脈予防には早歩き!?】「歩く速度と不整脈発症リスクの関係」が研究から明らかに!
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HIDEMI
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2025-04-30

歩くスピードを上げることは不整脈を防ぐシンプルな方法であることがわかった。

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新たな研究によると、ゆっくりとしたペースでの歩行に比べ、早歩きは不整脈のリスクをほぼ半分に減らす可能性があることが判明した。

歩行速度と不整脈発生リスク

今回の研究では、イギリスの大規模な医学データであるバイオバンクから、歩行速度の情報を提出した42万925人のデータを分析した。ゆっくりとしたペースは時速3マイル(約4.8キロメートル)未満、平均的なペースは時速3~4(約6.4キロメートル)マイル、早歩きは時速4マイル以上と定義された。結果、ゆっくりとしたペースと比較して、平均的なペースは不整脈のリスクを35%、早歩きは43%低減させることが分かった。特に心房細動のリスクは、平均的なペースが38%、早歩きでは46%低下することも示された。

2024年に行われた研究によると、世界中で約6,000万人が心房細動を患っている。他の不整脈の患者数については明確なデータはないが、一般に不整脈を患う人は心筋梗塞や脳卒中のリスクが高く、早期死亡の危険性が高い、とこの研究の筆頭著者でスコットランドのグラスゴー大学健康とウェルビーイング研究所所長ジル・ペル博士は説明する。

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著者らは、速く歩くことによる有益な効果の3分の1以上の要因は「速く歩くことでコレステロール、血糖値、血圧が低下し、体重増加のリスクが低下するため」であると述べ、これらの低下は心拍数異常のリスクを低下させることも述べている。しかし、この研究は自己申告データに基づく観察研究であるため、因果関係を証明するものではないと著者らは注記する。歩行速度が遅い人は、既に病気を持っているためそうしている可能性があるとペル博士は述べる。また、研究参加者は、民族的背景や年齢の幅広い層を網羅できていない。

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日常で積極的に歩行を取り入れる方法

不整脈を患う患者には薬物療法や手術療法が選択肢としてあるが、何よりも発生を予防することが望ましいとペル博士は言い、「歩行の素晴らしい点は、誰もが手軽にできることです。」「ジムに行くお金や器具を買う必要はありません。玄関を出れば、そのまま歩き続けるだけです。」と述べる。研究データの内、約8万2千人については、スマートウォッチを用いて加速度計(物体や運動の加速度を測定する装置)の記録も取得した。「スマートウォッチのデータによると、平均的なペース(時速約4.8~6.4キロメートル)で1日あたり5~15分歩くだけで、不整脈の発生リスクを軽減するのに十分であることが示されました。」とペル博士は述べている。

テキサス大学健康科学センターヒューストン校の循環器専門医ジョン・ヒギンズ医師は日常生活で歩く機会を増やすために以下のような提案をしている。

  • エレベーターの代わりに階段を使う
  • 目的地から離れた場所に駐車する
  • ランチタイムに歩く
  • 坂道を上って強度を上げる

歩行速度をわずかに上げるだけでも、心臓のリズムの健康に大きな違いをもたらす可能性があります。」とヒギンズ医師は話す。

出典

https://www.theguardian.com/society/2025/apr/15/brisk-walking-linked-to-lower-risk-of-heart-rhythm-problems-study-finds

https://www.everydayhealth.com/heart-health/brisk-walking-may-lower-the-risk-of-irregular-heartbeat/

https://edition.cnn.com/2025/04/17/health/walking-speed-afib-arrhythmia-study-wellness/index.html

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