【40代以降のかゆみ】更年期を境に乾燥が気になり始める理由|手足から女性器まで正しい乾燥対策は
乾燥する部位ごとの正しいケアは
では、どんなケアをすればよいのでしょうか。例えば、先ほど出た今にも血が出そうなレベルのささくれ防止には、家事でゴム手袋をする習慣。既にゴム手袋を使用している人はその効果をご存知かもしれませんが、「え~、ゴム手袋!?洗剤でお皿がすべるし、できればつけたくない」という私のようなアンチゴム手袋派もいるかと思います。そんな私が数年前から薄手のゴム手袋に切り替えたのです。そしたらなんと指がスムーズに動くしお皿も滑らなくて、継続できています。同時に保湿ケアも欠かせないですが、そのお陰か手荒れは最小限で済んでいます。
ボディやデリケートゾーンはどうすればいいか?やはり保湿剤によるケアです。「濃厚な保湿剤は苦手、さっぱり系が好き」という方、確かにさっぱり系の保湿剤の方がつけ心地はいいし、すごくわかります。でも乾燥の季節は、油分が入ってしっかり保湿できるものを選んで下さい。冬場のお風呂やシャワーでは、お湯が熱めで肌表面にあるバリア機能を果たす油分も一緒に落ちがちなので、油分補給にもなります。
デリケートゾーンの乾燥のケアですが、かゆみがあるとつい石鹸でゴシゴシと洗いたくなります。けれど、荒れた肌表面を擦るとどうなるか、目を閉じて想像してみて下さい。逆効果ですよね。石鹸でさっと表面の汚れを落とし、ぬるま湯でしっかりすすぐ。タオルで拭くときもこすらない。そしてデリケートゾーンまで保湿します。一般のボディ乳液は、弱酸性pH6.0前後が多く刺激を感じることもあります。デリケートゾーンはpH3~5ともう少し酸性寄りなので、私のブランドYour Sideでも販売していますが、デリケートゾーンのpHに合わせた保湿剤を使用してください。エストロゲンの減少では粘膜の乾燥も含まれます、性交時にドライ感がある時は、潤滑ジェルを活用してみてください。
エストロゲンの減少で乾燥傾向になるのは仕方がない。でもケアをする習慣をつけるだけで、乾燥による肌の不快さは変わるかもしれません。もう少し続く乾燥の季節、対策をして乗り切ってみてください。
最後に注意点として、お肌や粘膜の乾燥が進行している場合は、まずは医療機関でみてもらってからにしてください。
ライター/小林ひろみ
メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。日本性科学会会員。性と健康を考える女性専門家の会 理事。デリケーゾーンブランドYourSide、潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛について情報発信を行う。幅広い性交時の痛みに関する情報サイト「Fuan Free (ふあんふりー)」を運営。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
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